岳行ノート

          だいこく          
大黒山 524m/岐阜県山県市

2019年2月26日(火)


浦部谷を下山


 大黒山は、2003年6月に武儀川左岸の篠座神社(シノクラ)から登りました。その年は、美山町が合併で山県市になった年です。

 山頂に反射板が建ち、そこから展望を楽しんだ記憶だけ残っています。ピストンし往復1時間半というお手軽なコースでした。

 初心者の頃のバイブル「岐阜の山歩きベスト55コース/1997年発刊のコースです。目次の山名を登山後塗りつぶすのが楽しみでした。


 再訪に違うルートの周回はないか? とネットを確認すると‥ありました。大黒山は、16年ぶりのセンチメンタル・トレッキングです。

 今冬、岐阜の山は積雪が少ないようですが、念のため簡易アイゼンはリュックに入れます。
<駐車場>
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大きい地図
   参考書は、「可児からの山歩き/2008年2月」さんと「みのかもから山登り/2015年12月」さんのお世話になりました。 


谷合運動場駐車場→本法寺登山口→500m展望ベンチ→▲大黒山
反射板黄札→浦部谷林道→谷合運動場駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前8時55分   晴れ/10℃
駐車地:午前9時55分   晴れ/11℃
標高差:(110m→524m)414m
往:3時間05分(山頂まで、小休止含む)
還:2時間05分(ランチタイム除く)
所要時間:5時間0分


 16年前、美山北中学校が閉校、谷合運動場(タニアイ)になりました。置車し、東門の野球用ネットを潜ります。
(10:15)


 集落内を行き、いわ桜小学校で左折。本法寺に上ると右に「大黒山のぼり道→」の案内板が立ち、山道へ進むと‥
(10:25)


 すぐ林道に当たり、左を取ると林道は分岐します。左の植林へ。小屋を右に見て進み、谷に出て登ると林道出合。
(10:45)

 右の登りを取ると2分後、またもや林道出合。登りの左を取るべきですが、このままではつまらないので右へ降ってみました。

 登り口はないかと左斜面を見て7分行くと見つけました。登ると先ほどの林道が尾根を来て乗ります。どうも林道から逃れられない。

 未舗装の道を西方へ進むとやっとこの林道終点。中央に立てかけられた指標に「大黒山」がかろうじて読めます。↓
(11:30)

 ようやく山道かと‥7分登ればまた林道に出会います。 


 その左手に四等三角点(点名:古瀬屋洞)。タッチしたら林道を北へ辿ります。
(11:40)

今まで歩いた未舗装の林道は、法面が未整備で地形図には全く表示がありません。
所々の倒木がありますが、登山道よりは、歩く速さは得られます。
やがて林道は左山でトラバースして尾根を回り込み‥

 イノシシ捕獲檻の仕掛けられた林道終点。左上に斜面を登ると‥   (12:05)

 本日1急登の鬼坂です。当たり前ですが、林道より山道は厳し〜


 十数分で尾根に出ました。道は、新旧の倒木に覆われる。やがて大岩。最初は登りますが、次のこれは左に迂回。
(12:35)


 そして第一目標の500mピーク。立てかけた札は「大黒山500M」 以前はここが山頂だった? ベンチから南に‥
(12:45)


 展望があり、中央奥に百々ヶ峰418mと金華山329mが並びます。その下の禿げた広地は、やまがたゴルフ倶楽部

 ピークから西へ方向を変えた尾根を辿ります。いくつかコブを越えると‥ 急勾配になり、上に白い反射板が見えました。右から回り込むと‥

 大黒山524m山頂三等三角点です。丸太に座布団を敷きランチを取ります。
(13:20)〜(13:45)

16年前は、反射板前から眺望を得ましたが今は藪で叶いません。
東方面、裸木越に相戸岳572m、高賀三山は望めました。山頂から南西に下山すると‥

10分ほどでこの西への展望地がありました。
奥右は、台地状の雷倉1169m。左奥の低いピークは花房山1190mです。


 展望地から突然の林道出合です。もっと尾根道を歩きたい気持ちが残りますが、左から林道に降ります。
(14:00)

次から次に風倒木、『1,2,3‥』 50本数えて止めました。100本以上倒れています。
昨年9月に上陸した2つの台風は、ここでも吹き荒れ、強烈な倒木街道を作りました。
林道は機能不全ですが、全部潜れるの歩行者は進めます。

 倒木林道が右カーブする箇所で左の尾根に登りました。そこに中電の「大黒山反射板」の黄札。
(14:20)

 そのコブから南へ伸びる尾根に曲折方向転換。先には、四等三角点(馬場)340mピークがあります。覗くと倒木登山道の様子がひしひし。

 またいだり、避けたり、潜ったり。5分後、左のトラバースの道へ。落ち着いた鞍部に出て、この谷への分岐点。

 写真奥から来ました。ここから写真右下に斜面を切る道で地形図の馬場洞へ降ります。
(14:40)


 6分で谷口に降り、源頭地から流れを追います。沢を右へ左へと渡り、廃屋・墓地・民家・子滝を過ぎると‥

 この林道終点武儀川へ向かう流れに沿い2kmほど林道を歩きます。GPSがあっての山旅です。
(15:25)

 結局、雪は一塊も見ませんでした。
谷合運動場駐車場(15:50)

 
東海岳行
  “駅のユリカモメ” 

 「ナニコレ珍百景」で以前放送した珍百景はどうなったかというコーナーがありました。2011年、浜松市のに「冬だけにぎやかな駅」を見たのですが、それが衝撃的で『これは行かなくっちゃ』と浜松ツアーを企画。ひよこさんと4箇所のスポットを巡ったのですが、ここが一番面白かった。

 浜名湖北側の天浜線浜名湖佐久米駅は、単式ホームの無人駅。11月から3月頃、ユリカモメの大群がやってきます。近所の方が、最初数十羽に餌付け、続けると数が増え、今では400〜800羽になりました。浜名湖の冬の風物詩になり、遠方からの観光客も来ます。私達もその口です。

   

 駅前広場に駐車して駅舎に入ります。(上左) 『うわ〜、いるいる』 ホームや線路、湖にもユリカモメ。(右上) 観光客も4,5人います。しかし誰もカモメの写真を撮るだけ。実は駅舎内の喫茶店「かとれあ」で餌(1袋100円)を購入し、餌やりする予定でしたが、訪れた水曜日は定休日。

 近くのコンビニへ走り、3枚100円の食パンを買いました。10分後に戻ると何だかホームが賑やかです。行くと500羽ほどのカモメが、興奮状態でギャーギャー鳴き飛び回っています。(下) 二人のおじさんが、餌やりしている。私達もやりましょうやりましょう。パンをちぎって差し出すと‥

 

 瞬時にカモメの嘴がきますが、慣れたもので指は噛みません。(下左) 餌をやる人の頭・肩・腕に平気で止まり、まるで手のりカモメ。(下右) おじさんはビニール袋を持っていますが、中身はかっぱえびせん。頭上のカモメにも指にはさみ、あげています。私の頭にも止まろうとする。

 おじさんは、用意周到ニット帽ですが私は地毛。糞を食らったら残念なことになるので逃げました。突然、カモメたちが、全羽浜名湖に飛び立ちます。丸い塊になり湖面近くを飛び回る。すぐ駅に戻って餌をねだる。しかし、また浜名湖へ飛び立つ。そんなことを3,4度繰り返しました。

   

 何しているの? 上空に猛禽類がカモメを狙っている。突然、直下降して輪の中心に飛び込みます。瞬間、カモメは飛び散る。カモメが固まって飛ぶので狙いが定め難く、湖面近くにいるので最後にはブレーキを掛け遅くなる。猛禽類は、2度チャレンジしましたが諦めて飛び去りました。

 すると1時間に1、2本の電車が、1両でゆっくり来て停車。観光客のご夫婦が乗ります。カモメはちりぢりに避ける。(下右) スピードが遅いのでひかれることはないでしょう。見るだけの観光より体験する観光は、はまると面白くて楽しい。良い思い出になりました。

   

2019.03.06(水)19:25