岳行ノート

ベンケイ 761m/滋賀県甲賀市

2019年3月5日(火)


停泊中の舟石

(右はごんどうくじら岩?)


 今冬は雪が少なく3月上旬でも鈴鹿の低山ならアイゼンなしで山行できます。ではと教科書を見ると‥甲賀市のベンケイが未踏です。

 「三角点の山巡り」の一座として紹介されています。その駐車場は、土山町黒滝惣王神社です。地名にささやかな記憶があります。

 東海岳行の岳行ノートを見ると‥11年前、甲賀市土山町黒滝から出発して能登ヶ峰(ノトガミネ)760mを周回していました


 下山後、近くの惣王神社へ行ったことを覚えています。またベンケイの東には舟型の岩「舟石」がありますが、全体を撮すのが困難でした。

 再度チャレンジしてみましょう。教科書は、西内正弘著・中日新聞社刊「鈴鹿の山 万能ガイド」(2006年9月発行)。
<駐車場>
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大きい地図
 新名神高甲賀土山ICで下り、国道1号線を東へ走ります。猪鼻交差点を左折し黒川集落へ‥ 


惣王神社駐車場→登山口→林道分岐→▲ベンケイ▲舟石▲ベンケイ→大ブナ→神社駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前08時10分   晴れ/8℃
駐車地:午前10時20分   晴れ/9℃
標高差:(338m→761m)423m
往:2時間20分(舟石まで、小休止含む)
還:2時間15分(ランチタイム除く)
所要時間:4時間35分


 田村川左岸の惣王神社駐車場に置車。写真右上の神社へ歩き‥
(10:40)

山行の安全祈願をします。そういえば‥
沖縄の神社おみくじは、「凶」ばかりということご存じですか? 「きち」はいらないから。
鳥居前から多良谷林道を東へ‥


 太郎谷川右岸の林道を神社(写真奥)から1km来るとカーブミラー(右)の分岐です。折れて簡易舗装を登ります。
(11:00)


 5分も行くと林道は崩壊。荒れた谷を巻いたり谷中を進みます。倒木は切断されているので助かりました。


 やがて林道が左岸に移ると、しばらくは、歩きやすくなります。
(11:10)

 再び荒れた谷となり、詰めると中央手前の幹下にピンクの荷造り紐。多分この辺りが、林道終点でしょう。

 南斜面に傾斜の緩い所があります。踏み跡は薄いけど、ピンクの荷造り紐が誘導してくれるので登りましょう。
(11:30)


 20分で尾根に乗ります。すると高度を100m稼ぐ急登の始まり。金は貯まらないが、脹脛の乳酸は貯まる。
(11:50)
尾根を辿れば、ベンケイ761m三等三角点山頂です。
正面左の古い私標は「弁慶山」と表示されています。
三角点の点名は「太郎谷」ですが、勇ましい山名の由来は何でしょう。
ここまでで手持ちエネルギーを使い果たし、堪らずランチ。
里は初春模様でしたが、山頂は春疾風、まだまだ耳が冷たく木立に隠れます。
展望のない山頂から北東の尾根道を辿ります。しばらくすると‥
(12:35)〜(13:00)


 北西の展望地。手前左の鞍部は、鹿の楽園で新緑の頃は魅力的です。奥のピークが、綿向山1110mで右肩に残雪。


 15分ほどで右への曲折点を過ぎます。ほどなく大岩の散らばる坂を登れば‥


 ジャンクションピークの分岐。振り返った画ですが、南(左)は安楽峠、北東(右)の御所平850m方面へ行けば‥

 舟岩760m、長さ5m・幅1.5m。船体は急斜面の崖に停泊中です。灌木が邪魔して普通に撮るとこんな感じ。

 撮影ポイントの右は崖なので舟型の全容を写すのは困難。アングルを色々探して、TOP写真を撮りました。
(13:25)

舟石は好展望地。南東の海原には、右端臼杵ヶ岳697m、その奥明星ヶ岳549m。
左上の橋梁は新名神高速道路です。3/17には新四日市JCT〜亀山西JCTが開通します。
途中の菰野ICを利用すれば、鈴鹿がより近くなります。ベンケイへ戻りましょう。


 25分でベンケイを通り過ぎ、北西の尾根道へ入ります。その神社尾根は良く踏まれていて、このガレ地を越えると‥
(14:25)


 突然、尾根縁にブナの巨木が現れました。周囲は植林ですが、巨樹は残されたようです。素晴らしい。
(14:35)


 637mPで尾根が広がり、西へ突っ切ります。するとこの錆びた防鹿ネットに出合いました。(左が錆びた支柱)
(14:45)

支柱が無残に倒れた箇所もあので鹿避け役には役不足。
すぐ南西の展望地があり、中央で高畑山773mがいい感じでそびえている。
この後は、赤テープを探しながらネット北側の登山道を辿ります。


 アセビの群生を潜ると植林下の道です。伐採木をまたぎ、この先右にある黄色テープを見て右尾根へ戻ります。
(15:10)


 やがて右側に新しいネット。支柱は錆びているので、網を張り替えたのでしょう。そしてドンドン高度が下がります。
(15:25)

 急斜面をジグザグ降りると下に惣王神社本殿が見えました。この標識から左へ降りれば、舗装林道です。
(15:35)

 神社に無事下山のお礼をして車に戻ります。
(15:40)

 
東海岳行
  “テレビ・パラダイス” 

 昨年12月から4K8Kの放送が始まりました。まだNHKだけの放送ですが、実際の画像を見たく、分からないこともありNHK名古屋放送局へひよこさんと行ってみます。名古屋市栄のオアシス21東に建つ放送局に入り(下左)、1階奥のスーパーハイビジョン・コーナーへ向かいました。

 薄暗い部屋にでっかい85インチ・モニターが8Kの番組を映しています。サイズは、畳より一回り大きい188cm×106cm。にもかかわらず解像度は良く、2mの近距離でも見られます。映像は超高精細でリアルさに魅力です。4Kのモニターは、50インチで、サイズは110cm×62cmです。

 知人が50インチの地デジテレビを持っています。近くで見ると映像の輪郭はシャープではありません。4K8Kの映像には満足しました。係の人にを尋ねます。まず『4K.8Kってなに?』 「K」は1000の意味で、横方向の画素数が地デジ2Kで2000、4Kは4000、8Kは8000ということです。

      

  テレビは画面を構成する素子(画素)が一つ一つ光り画像を描いています。だから映像の美しさは、画素数が鍵です。画面の総画素は、地デジ:104万画素、4K:829万画素、8K:3317画素。因みにデジカメは2000万画素以上あります。より美しい映像を追求し続ける向上心は素晴らしい。

 4K8Kが、なぜ同時に放送開始になったのでしょうか、順番にやれば良いのに? 4Kは民放も放送を準備中、きっと東京オリンピックが目処なんでしょう。8KはNHKだけが研究開発して試験放送ということですか。視聴するには、4KBSアンテナでOK。(8Kは専用アンテナが必要)

 現在の地デジは、どうなるのでしょう? テレビ局も地デジ4K二つ持つのはきついでしょう。以前、アナログ放送を廃止して地デジに切り替えた環境に似ていますね。総務省の発表によると地デジテレビ放送は、2025年まで継続するとされています。永久に続けると言わないところがミソだ。



 日を改め電機屋さんに冷やかしで行ってみました。店頭では従来の液晶テレビではなく、有機テレビを前面に押し出しています。4K有機テレビは厚さ5mmと超薄く、当然軽い。

 ただ有機テレビは、55型以上の大型になり高価です。店員さんに聞くと現在放送中の2kをより綺麗に写すことが出来ます。それは液晶テレビでは出来ない芸当だそうです。「有機」って有機農業のたい肥のイメージでした。

 調べると有機テレビ「有機」とは自発光する金属のことでした。私が子供の頃、テレビの出現は革命的で常時エンターテイメントが家庭で楽しめ虜になりました。その後、白黒がカラーになり、リモコン、録画デッキ登場と技術進歩は続きます。



 そして2003年、地デジが登場。当時私は、名古屋駅前の中央郵便局まで新しいテレビを見に行きました。16:9の横長画面は新鮮で映像の美しさは未来的に感じたことを覚えています。

 今回、4K放送を視聴したのですが、正直今までのような感動はありません。でも間違いなく映像は素晴らしく、オリンピックは大いに楽しめるでしょう。それまでにはきっと大画面テレビの価格が下がり買いやすくなるはず‥期待しましょう。

2019.03.16(土)14:50