岳行ノート

 たちきさん・はかまごしやま
立木山・袴腰山 306m・391m/滋賀県大津市

2019年4月16日(火)


突然の白い地質、八丁見晴台

奥は東の堂山384m


 先月「滋賀一周トレイル」の記事を見ました。京都、福井、岐阜、三重の4府県境を通る438kmの国産最長コースです。

 スケールが大きい。コースを地形図で辿ると立木観音への800段の階段から立木山、袴腰山を行くことを知りました。

 階段の降りは、足に厳しいので好きではないので、極端に多いと逆に意欲が湧きます。


 未踏峰なので行ってみます。京滋バイパス瀬田東ICで下り、瀬田川右岸を国道422号線で南下‥

  教科書として、「山聲」さんのHPのお世話になりました。
<駐車場>
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大きい地図


立木山無料駐車場→立木観音→▲立木山▲袴腰山→南郷町分岐→
八町見晴台→立木観音→立木山無料駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前08時05分   晴/10℃
駐車地:午前10時15分   晴/17℃
標高差:(480m→879m)399m
往:2時間10分(袴腰山山頂まで、小休止含)
還:1時間55分(ランチタイム除く)
所要時間:4時間05分

 国道沿いの立木山無料駐車場(50台)に置車。周囲の山は山桜が見頃です。北へ少し歩くと‥
(10:25)

 立木観音への石段800段を登ります。入口に「上り左」の看板。では標高を130m上げましょう。


 石段は、ジグザグにして傾斜を緩めています。昔、参道は山道でしたが、楽になったのでしょうね。20分頑張って‥

山腹に開けた立木観音、開山1200年の古刹です。標高は240m。
石段を登ってくる参拝者は絶えず、境内の御茶所で接待を受けています。本堂右には‥
(10:45)

 渡り廊下があり、アーチを描いています。そのため中央部に高さがあり、そこを潜ると‥

 再び石段が待ち構え、70段登ると奥の院です。一旦本堂へ戻り、その左を進むと、すぐ‥


 柵があります。参拝者が山に迷い込まないためのものでしょう。跨いで進みむと林道に出て、T字分岐を右折します。


 5分ほどで林道終点。そこが登山道入口です。明確な踏み跡を辿れば、周囲は雑木林になりました。程なく‥
(11:00)

 立木山306m三等三角点山頂。展望はありません。
(11:05)

  北に行くと補助ロープの急降。植林の痩せ尾根になります。分岐標に出合い、「南郷・外畑→」へ降ると‥
 鞍部の外畑分岐です。(↑) 右上の幹に「滋賀一周トレイル」のテープが巻かれ(↑)、プレ大会の準備が始まっているようです。直進して「袴腰見晴台→」へ砂地坂を登り返します。 (11:35)
341mピーク見晴台。北に開け、右端が瀬田川で、中央左は伽藍山(ガラン)239mです。
その背後には琵琶湖が望め、奥にうっすらと蓬莱山1174mが浮かんでいます。
(12:05)


 今日は暖かく尾根道は明るい。アップダウンを繰り返し、進めば‥

 南郷町分岐を過ぎて平坦地に出るとやがて袴腰山391m山頂です。空腹ですが、ここは樹林に覆われています。
(12:35)

 気分の良い開けた場所まで戻り、道でランチしました。
(12:40)〜(12:55)


 この南郷町分岐まで降り、左折して南郷町方面に山腹道を辿ります。
(13:00) 


 やがて雑木林の快適な尾根道となりました。順調です。

所々に鮮烈な紅紫色。ミツバツツジは、春山の女王ですね。
鉄塔に出会うと登山道は右に折れます。緩い勾配を行くと左にイノシシの捕獲檻。
その先に分岐地点があります。


 右奥から歩いて来て振り返って撮ったものです。直進させないように止め木が横たわるので写真左へ入りました。
(13:35)

 5分で北参道に合流。右折すると車両止です。越えて立木観音まで標高を100m上げます。
(13:45)

 路傍には、古い丁石が立ち、古刹の参道は趣があります。そして参道は‥



 しっかりメンテナンス。土嚢はカチカチで角材と併せ、土の流れを防いでいます。道に斜度が少なく疲れません。

「八丁」の丁石が立つところは、異形の露岩と白い砂地。右のコブが見晴台です。
TOP写真の展望を得られます。ここだけ違う地質で不思議です。
(14:00)


 最後に石段を登れば立木観音は近い。40分の参道歩きでした。
(14:25) 


 立木さんで小休止して「下り左」の石段を降ります。数えたら800段弱でした。
(14:45)

 
東海岳行
  “滋賀一周ラウンドトレイル” 

 名古屋城から兼六園まで250kmを走破する「さくら道国際ネイチャーラン」という大会があります。国道などを走るロードレースで、マラソン6回分の距離を36時間以内にゴールしなければなりません。この過酷なレースは26回続き、今や各国から百数十人の鉄人が参加されています。

 先月「滋賀一周トレイル」の新聞記事を見ました。京都、福井、岐阜、三重の4府県境を通る438kmの国産最長トレイルです。県境一周のアイデアがいいし、スケールが半端ない。トレイルランの本大会は2020年を予定。

 そこで今年4月28日〜5月5日の8日間、トレイルランのプレ大会が開催されます。勤めていると中々8日間も休めませんが、今年はその期間たまたま10連休中です。単独でもチームでも良いルールですが、しかし出場される方は超人ですね。



 Facebookで確認したときは、16組30名のエントリーがありました。「さくら道国際ネイチャーラン」は車道ですが、「滋賀一周トレイル」は殆どが山道です。

 コースは、大津港を発着し、京都一周トレイル、福井県境の高島トレイル余呉トレイル伊吹山鈴鹿山脈を通ります。鈴鹿山脈は、たった2日間で駆け抜けます。

 降雨でも走られと思いますが、雨の山道は危険です。それにクマとの遭遇も怖い。大きな道ミスするとレースでは、致命的なのでスマホの地図アプリは必携です。コースは「NPO法人 滋賀一周トレイル」のメンバーで整備されました。



 特に伊吹山北の奥伊吹はヤブで、ブンゲン1260mから南は、クマザサの密集地帯で最も整備に苦労されたようです。行市山辺りの笹ヤブも整備されました。

 登山者も恩恵を受けられますね。県境一周ですが、HPの地図を見ると長短8ヶ所で県境から外れたコースになっています。今後は整備を続け、より県境を通れるようにされるそうです。また「コース上では、登山者やハイカーを最優先し、通行を妨げない」こと。

 「携帯トイレ使用」「必携装備」など細かなルールが決められています。新聞記事になったくらいですから、レースはTVニュースで見られるかもしれません。10連休は比較的晴れが多い天気予報です。完走者はどのくらいでしょうか。



 県境を一周できるのは、滋賀、奈良、岐阜、長野、山梨、埼玉、群馬、栃木と8県でしょうか。日本3百名山ひと筆書き挑戦中の田中陽希氏にどこかを次のNHKBSの企画で走ってもらいたいですね。絵地図をクリックすると「滋賀一周トレイル」の大きな地図に飛びます。

2019.04.22(月)21:30