岳行ノート

     とりたて
取立山・こつぶり山 1264m・1307m
福井県勝山市

2019年5月7日(火)


水芭蕉はお揃いの衣装のバレリーナ


 福井県勝山市と石川県白山市にまたがる取立山は、絶対に登りたい山の一つです。中々山行のタイミングが合いませんでした。

 教科書に「5月の水芭蕉のころが最適期」とあります。5月中旬が見頃ですが、花の賞味期限は短い。今年こそはと、好天優先で出かけました。

 大滝山コースで登り、取立山コースで降るの周回です。江戸時代、焼畑農業のため石川県からこの山へ入植しました。


 福井の勝山藩が、彼らに対し厳しい年貢を取立てたことからが、山名の由来とのこと。国道157号線を北上すると右側に東山いこいの森の看板。

 そこに取立山登山口の標柱も立ち、右折して森林管理道を上ります。教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド/福井県の山」です。
<駐車場>
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大きい地図


林道終点駐車場→大滝→▲こつぶり山▲取立山→水芭蕉群生地→林道終点駐車場
八町見晴台→立木観音→立木山無料駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前6時30分   晴/12℃
駐車地:午前9時20分   晴/8℃
標高差:(870m→1307m)437m
往:2時間45分(取立山山頂まで、小休止含む)
還:1時間10分(ランチタイム除く)
所要時間:3時間55分

 林道終点駐車場は2段あり広大です。平日らしく先着車は5台。中央階段が登山口、BOXに入山届を提出します。

 そういえば駐車料金を徴収する人がいません、ラッキー。階段を登ると分岐標が立ち、左の大滝コースへ。
(9:45)


 山腹道なので起伏が少なく足慣らしにありがたい。北斜面なので残雪がありますが、雪解けが早かったようです。

ワッハッハ、山笑う。周囲の山肌はヨモギ色。よりどりミドリの沸き立つ生命力。
中央上がこつぶり山、下が第一スポットの大滝です。滝に降りていくルートがあり‥


 滝壺へ行くと、昨日の雨で水量が多く、しぶきがカメラに掛かります。落差は30m。先は、沢の岩場になり‥
(10:10)


 補助ロープが設けられています。積雪期は危険ゾーンになりそうです。沢沿いを辿り、渡渉してこつぶり山西尾根へ。


 すると眺望の開ける楽しい登山道。西の勝山市の大野盆地や振り返ると、この取立山の北斜面。ほんといい天気だ。


 尾根道にこつぶり山へ一本道が延びています。新緑のヨモギ色に混じり、白いコブシが点在する勾配を汗をかくと‥

 こつぶり山1264m登頂。つぶりは頭の意味があるので小さい頭ということでしょうか?

 右奥は北西に大日山です。ここでランチします。この山は白山の展望地で東に…(11:30)〜(11:50)

かいた汗とワンちゃんは裏切らない。青い空、白い山、とびっきりの迫力で白山、15km先です。
左峰が大汝峰2684m、右が御前峰2702mです。じーっと見ていると拝みたくなります。

 山頂を南へ降ると左に水芭蕉群生地の入口です。ほんの10mほど南には‥          (11:55)

 もう一つの入口があり、群生地の湿原は周回できるようです。前の入口から入り、ここへ出て来ましょう。
標高1240m辺りの鞍部取立平には、2000株のミズバショウが群生します。
まだ小ぶりです。東山いこいの森の池では、この倍くらいのミズバショウでした。
これだけ元気なら遠方から来た甲斐があります。今週末がピークでしょうか。

福井県内有数の群生地だそうですが、地図では石川県側に位置します。
昭和43年開催された福井国体の山岳競技の下見で偶然、この群生地が発見されました。
撮影時間込みで25分の周回を終え、登山道へ戻ります。


 すぐ取立山避難小屋です。収容人数は20人、トイレもあるようですが遠慮しました。。写真右奥から南へ歩きます。


 緩く登ると道標「取立平まで600m」 地形図では分岐点で東の道があるはずですが、藪に埋もれてました。

 右の取立山ピ−クへ向かいます。

 取立山1307m山頂。奥は白山です。100m西に三等三角点。この山頂は地形図では、1310m以上あります。


 山頂から南に経ヶ岳1625m。7年前、野良人さんと登りました。山頂から西へ緩い勾配で下山します。

 登山道で見たお花  左)イワウチワ   中)コブシ:花の付け根に1枚葉があればコブシまたガクが1/5程と小さい、1枚葉が無くガクは1/3程あるのがタムシバ  右)ショウジョウバカマ


 道は所々グチャグチャです。スパッツ付けて正解。勝山市内の眺望が良く開け、足取りが軽くなります。

 コブシ街道を降るとにかじられた「取立山まで1.0km」の標柱。ここから広いジグザグ道に変わりました。
(13:25)

 そして登山口駐車場着。車で林道を下りると‥
(14:00)


 往きになかった車両止ロープ。徴収所のおじさんに林道通行協力金500円を取立てられました。さすが取立山。 

大野盆地を走ると水田が見られ田植えの済んだところもあります。
あぜ道を芝桜がピンクのラインを引いています。この女神川の堤は一段と綺麗です。
福井の花形、荒島山1523mもお喜びでしょう。『きれいだなあ』

 
東海岳行
  “フッ素を残す” 

 ぴかぴかの赤ちゃんは、虫歯菌を持っていません。親が噛んだモノをあげたり、チューをしたりして自分の虫歯菌を子供にプレゼントします。20年前にこのことを知ったのですが、時すでに遅し。子供はすでに成人して当然、歯科治療経験者です。

 でも生まれ来る子に虫歯菌を渡さないようにと願い、結婚する我が娘にこのことを伝えました。『3年間は、そういうことしちゃダメ』と。その後、尋ねると『かわいくてチューは我慢できん』 私がしなかったことを、子に課すのはコクですね。

 「虫歯予防」の先進国はスウェーデン。甘い物好きで一人当たりの砂糖消費量は日本の2倍あります。でも虫歯の人は、我が国と比べると驚くほど少ない。



 「虫歯がある人の割合」(日本は赤、スウェーデンは青)のデータを見ると、我が国はほぼ全員が虫歯持ちスウェーデンは1/4くらいです。

 理由の一つにフッ素歯磨き粉に配合していることがわかり、我が国も昭和23年からフッ素入り歯磨き粉を発売しました。今では市販の9割の商品がフッ素入りです。虫歯菌の出す酸が歯を溶かし、虫歯になります。フッ素で歯をコーティングして酸をブロックするのです。

 つまりフッ素入り歯磨き粉歯磨きすれば、虫歯にはならないはず。ところが上の表のように歴然とした差があります。その理由は何かと思った我が国の学者が、25年前スウェーデンで調査しました。家庭でどのような歯磨きをしているか調べると‥簡単な違いを発見しました。



 でも『これは日本人には無理だな‥』と諦めたそうです。それは「口中の歯磨き粉は、吐き出すけどゆすがない」 口廻りはぬぐいます。1回ゆすぐと、歯に付けたフッ素が、2/3流れ出てしまう。

 2回ゆすぐと4/5も流れる。なんてことでしょう。私は今まで何をしてたのか。しかし、その歯磨き方法は商品に記載されてないし、そのような教育を受けていません。スウェーデンは、周知をどうしたのでしょう。

 このを方法なら虫歯が、40%以上改善されるそうです。またフッ素を飲んでもほんの少量なので問題にはならないそうです。しかし、歯医者さんは、患者が減るので問題かな。


 スウェーデン式歯磨き方>

■歯磨き粉は
たっぷり2cm、歯ブラシに乗せる。

■歯磨き後は、ゆすがない。

■歯間ブラシを使う。 

■歯磨き後は2時間飲食しない。 
(最低でも30分)

■歯垢は排水溝のぬめり、歯医者で定期的に除去する。 (数ヶ月毎)

■歯ブラシは早めに交換。 (私は月替わりにしています)


 箸を持つくらいの柔らかなタッチで優しく磨きます。歯医者さんに磨き方を尋ねると縦磨きという先生、横磨きという先生がいるので私は両方の方法で磨くことにしました。ゆすがない歯磨き方を「NHK:試してガッテン」で知り、その夜から実行しようと歯ブラシをシャラシャラ。

 プッと吹き出して無意識にコップの水を口に入れブクブク、3回やったところで『いけねえ』 習慣は中々変えれませんね。ひよこさんは『そんなのは、口の中が気持ち悪い』と問答無用のブクブクペッ。『これは日本人には無理だな‥』という学者の言葉に納得しました。

2019.05.14(火)17:38