岳行ノート

      りょうぜんざん
霊仙山3  1094m/滋賀県多賀町

2020年3月26日(木)


福寿草の楽園


 鈴鹿のバイブル西内正弘氏のガイド本に霊仙山のコースがいくつも紹介されています。中でも西南尾根権現谷の周回は変則的で面白そう。

 下山の谷コースは難所があり、本は17年前発行で新しい情報が欲しい。ネットで調べると本と若干異なりますが、今も歩かれているようです。

 7〜8時間程度の長丁場に気合いを入れます。一人では、心細いので山友の野良人さんをお誘いしました。霊仙山は未踏だと言われます。


 野良人さんに喜んで貰える福寿草の時期を選択。名神高速道路彦根ICで下り、国道306号線〜県道17号線で東の「河内の風穴」方面へ‥
<駐車地>
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大きい地図
  教科書は、西内正弘著・中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」です。参考書は、YAMAP「霊仙山/のぶた」さんのお世話になりました。


あけん原駐車地→笹峠→近江展望台→▲霊仙山最高点→岩の峰→権現谷林道→あけん原駐車地

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■コンクリ橋

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江南発:午前6時30分   晴れ/6℃
駐車場:午前8時10分   晴れ/9℃
標高差:
(230m→1094m)864m
往:3時間50分(最高点まで、小休止含)
還:3時間40分(ランチタイム含まず)
所要時間:7時間30分


 河内風穴前を通り、川沿いにアケン原集落を走ると外れに駐車地があります。奥の民家手前右が登山口です。
(8:20)


 10分ほどで植林が、自然林に変わりました。登山口から標高を250m上げるまで急登が続きます。


 しばらく晴天が続いたので、ぬかるみは全くありません。ここ行者コバは気分が良い所です。すぐ石灰岩の道となり‥
(9:20)


 抜けると笹のない笹峠です。『あれが山頂?』 『いえいえ近江展望台でまだ400m以上標高を上げますよ』
(10:05)


 笹峠からまた急勾配。途中の琵琶湖展望で苦しさが緩みます。
 
ガレた岩場ですが、石塔を縫う踏み跡がしっかりあり、歩き易くなりましした。
10年前は、草が茂り泥の道でした。どれだけの人が、足跡を付けてくれたのでしょう。


 笹峠から1時間近く掛けて近江展望台に到着。尾根筋は岩だらけなので、迂回しましょう。
(11:05)
尾根の西側に移動するとカレンフェルトに福寿草の楽園。(TOP写真)
『これはすごいなあ!』 花の数だけ感嘆符が流れます。

真ん中のいがぐり君が出始めました。
『間に合って良かった。野良人さん、これを見て貰いたかったのですよ』


 2010年、ひよこさんと登ったとき出合った池を訪ねてみました。嬉しいことに水量が増えています。すると‥
(11:40)

 野良人さんが、ガス欠気味です。ランチします。斜面の墓石地形に霊仙山デビューの野良人さんが驚嘆。
(11:55)〜(12:50)

ランチを挟み4時間45分かけ、霊仙山最高点1094m登頂。四囲に大パノラマ。
左:伊吹山1377m、その右奥の雪山:白山、標柱の後:北アルプスです。
(13:05)

 下山は最高点から東の岩の峰(写真左端)へ降ります。足下の残雪で、二人の子供が雪合戦していました。

 岩の峰の20m東に赤テープの目印。ビビるほどの急傾斜ではありませんが、集中します。
(13:25)


 眼下の白谷林道めがけ、木をつかんで山腹を急降下。右に寄り過ぎ、修正します。20分掛け標高を120m下げました。
(13:45)


 緩い尾根に乗り、南東へ直進。程なく林道に降り、南へ300m歩き尾根に戻ります。5分でテープから右下の林道へ。
(16:15)


 地図にない林道を左カーブ、谷に踏み跡を確認して辿ります。この小さな尾根を越え、枯れ谷に出て左折。
(14:20)


 沢に出合ったら後は流れを追います。このコースは、「尾根登り・谷降り」と周回の定石通りです。


 やがて倒木や崩壊で荒れた林道に出ました。このコンクリ橋を渡った後、2箇所の橋を渡ります。
(14:55)


 立派な石垣の道も土石が積もり歩行困難。そんな時は、沢に降り歩きます。
沢が流れを大きくなる前に伏流水になりました。

枯れ沢を降るとつるつるの一枚岩の崖。2本ロープがセットされているので安心です。
この下にある一枚岩の崖にもロープはあります。
(15:50)

 そして権現谷林道出合。右折して駐車地へ2km歩きます。下山は3時間40分のロングでした。疲労感≧満足感+達成感
(16:05)

 駐車地着(16:45)
 
 
東海岳行
  “最初はグー” 

 先日、国民的コメディアン志村けんさんが新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなられました。彼は1日3箱吸う愛煙家だったそうです。長年のヘビースモーカーは、肺の殆どをタールで塗りつぶしています。私の父もヘビースモーカーでしたが、晩年肺炎になりました。レントゲンを撮ると機能する肺は、わずか1/4。

 そこが肺炎になると回復は非常に困難だとお医者さんに告げられ、数日後に亡くなりました。愛煙家の方は、コロナにかからないよう細心の注意が必要です。ひよこさんは、ドリフ世代でニュースが伝えられた夜はショックで眠れなかったそうです。私はドリフ世代でなく、テレビを見ることは殆どありませんでした。

 しかし「♪カラスなぜ鳴くの カラスの勝手でしょ〜」の替え歌は知っていて、アイデアは秀逸だと思います。ツービートの「赤信号、皆で渡れば怖くない」のギャグと同様のブラックユーモアですね。



 また、じゃんけん「最初はグー! ジャンケンポン!」は、彼が世に広めました。これで後出しやタイミングのズレを防ぐことが出来ます。きっかけは、飲み会で支払う人をじゃんけんで決める時です。

 みんな酔っ払っているので中々揃わない。そこでお座敷の遊びで使われていた「最初はグー!」をやったら面白いということで番組で披露したのです。今や日本の文化ですね。さて私は幼稚園に入る前にじゃんけんのルールを母親から教えて貰いました。

 <グー=石><「チョキ=ハサミ><パー=紙>の決め事があり、勝ち負けの理由は‥石は、ハサミに切られないけど紙に包まれてしまう。ハサミは、紙を切れるけど石を切れない。紙は、石を包めるがハサミに切られる。いわゆる3すくみです。しかし、グーが石? げんこつじゃん。


 チョキ
は2才じゃん。パーは紙じゃなく手の平じゃん。幼い私は、その理屈に疑問を持ちました。ところでじゃんけんって世界共通なのでしょうか? 例えばインドネシアでは、<親指=ゾウ

 <人差し指=><小指=アリ>の決め事です。ゾウに勝ち、アリに負ける。アリに勝ち、ゾウに負ける。アリゾウに勝ち、に負ける。ん、アリゾウに勝つってどういうこと?

  アリゾウの耳から体に侵入できるからだそうです。さてじゃんけん自体は平安時代にもあり<ヘビ、カエル、ナメクジ>の3すくみでした。何がどうか古すぎてよく分かりません。現在の<石・鋏・紙>は、明治初期に発明されました。驚くことにその作法は世界に広がり、各国で親しまれています。



 因みに中国は<石・鋏・布>で決め事が若干異なります。しかし、グーってなんでグーなんでしょう? グッとこぶしを握るから。チョキは? チョキンと切るから。パーは? パッと手を広げるから‥という説ですが、つまりは擬音なの?

 そういえば子供の頃、名古屋時代のかけ声は、『いんじゃんほい』って言っていました。じゃんけんは、東京言葉? 名古屋はしょうや、東京ではメンコだったように。わからんことは多い。チコちゃん、教えて。
2020.04.05(日)23:55