岳行ノート
白山・白川自然休養林 1390m/岐阜県白川村

2020年10月20日(火)


白水の滝
(シラミズ)


(滝水が乳白色に見えるためこの名)


 自然休養林に興味を持ち調べました。林野庁が、森林のレクリレーション機能を発揮させるため国有林を整備しました。昭和43年発足です。

 休養するのは、樹木ではなく人間なんですね。長野「赤沢自然休養林」、滋賀「湖南アルプス自然休養林」は、もう歩きました。

 その時、岐阜「白山・白川自然休養林」を発見。ここは存じません。調べると白山平瀬道登山口の近くで、生まれてから3000年の森です。


 ブナ・ミズナラ等の原生林、紅葉は山盛りでしょう。野良人さん・爺愛譲さんと出掛けます。教科書は、飛騨市観光協会「北ひだの森を歩こう」

 国道156号線を御母衣ダム北で左折。大白川(オオジロ)沿いに県道451号線を12km遡ります。昨年9月から県道は法面工事で通行止でしたが‥ 
<駐車場>
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大きい地図





観爆地駐車場

観爆地

小白水橋登入口

白山ブナの森キャンプ゚場

自然探勝路(東側)

堰堤

白山展望台

観爆地駐車場

(車)

白水の森
(道草参照)



※赤線はGPS軌跡
●は主な分岐点



■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江南発:午前6時45分   晴れ/10℃
駐車地:午前9時15分   晴れ/11℃
標高差:
(1200m→1390m)190m
往:2時間05分(堰堤まで、小休止含)
還:1時間00分(ランチタイム除く)
時間:3時間05分


 運良く「県道10/17開通」の知らせ有り。「白水の滝入口」の看板が立つ駐車場(標高1250m)に置車します。
(9:30)


 観爆地への道は広く、原生林にトチノキの巨木。教科書の絵地図に巨木が、12箇所の載っているので確認しよう。


 5分で観爆地展望台白水の滝は、原生林の絶壁から落差76m・幅8mで豪快に流れ落ちます。(TOP写真)

滝の撮影を終え、川音を左にトラバースの道を辿ります。
この辺りの紅葉は色づき始めました。右カーブして県道に乗り、左折します。


 県道を100m歩くとコンクリの小白水橋白山から届いた小白水谷の流れは、水量は豊かで白水湖に向かいます。
(9:55)


 橋のたもとが森入口。石積みデラックス・ジグザグ道を登ります。自然休養林の整備は、国が力を入れたようです。


 小白水谷沿いにトラバースする登山道の燃える紅葉。『キレイだな!』 3人ともウキウキ。すると登山道から‥


 『Oh! 白山近い』 右:剣ヶ峰2677m、中:御前峰2702m、左;大倉山2039m手前のピークです。程なく‥
(10:10)


 車道に出合い左折。100mで白山ブナの森キャンプ場です。右車後ろが自然探勝路入口。おっと野性爆弾‥(詳細は道草)
(10:15)
『素晴らしい‥』 ブナ・ミズナラの巨木が並ぶ原生林。この探勝路は一周約2kmです。

林床はチシマザサが占めていますが、登山道は笹狩り済みです。
岳樺・栃の木・板屋楓・羽団扇楓・山漆・水楢、、、『沢山、ごちそうさま』


 中間の分岐を過ぎると、白山展望地点がありました。しかし、木が伸びて残念賞でした。やがて‥

 極太の倒木が登山道にドカーン。原生林は倒木も迫力充分。通行はしゃがんで潜る。ここで湿原の南端に出て‥
  木道を歩きます。しかし、湿原は乾燥化が進行しているようで周囲に湿地が見られません。
(10:50)


 5分で広い道に合流右折、湿原西端を歩きます。U字溝に90cm幅コンクリ蓋の道です。落ち葉が積もり歩きやすい。


 湿原北端に放置された濾過装置。蓋の道はまだ延びるので、行ける所まで辿ります。道に斜度は、殆どなく足は速い。
(11:10)


 やがて地形図に載る堰堤です。登って振り返ります。川半分の流れを堰堤で止め、集水してU字溝に送っていました。
(11:30)
湿原の乾燥化は、ダムで川の水量を半分にしたからでしょうか?
U字溝の水は、キャンプ場へと流れていくようですが、何のため?

さてダムから谷奥に北西方向、スカイラインが見えます。
白山から間名古の頭2124mへ繋がる尾根かと思いましたが違いました。

 キャンプ場1300mから100m高度を上げただけ。全然疲れていません。でも腹は空いたので河原ランチします。
(11:35)~(12:25)

 帰路は湿原の端からさらに南下すれば、キャンプ場炊事棟(左)に出合います。右端に道標が立ちますが‥ (13:05)

 クマにやられたのか、ボコボコにされています。傷跡が新しいので最近の事件です。後ろはU字溝で、水量豊かな急流れです。

キャンプ場西端に白山展望台があります。 左:御前峰2702m、その右:剣ヶ峰2677m。
中央右は間名古の頭へ向かう尾根の標高点2349mです。幕営地を抜けると‥


 白山ブナの森キャンプ場
に到着。管理棟前に富山から来た同級会の高齢者多数。野性爆弾はタイヤでペチャンコです。
(13:15)

 車道を道なりに降れば、駐車場帰着。
(13:25)
 
 
東海岳行
  “番外編:白水の森” 

 自然休養林は、全国83ヶ所が指定されています。景観が美しく、休養に適した森林です。自然探勝・登山・ハイキング・キャンプなどが楽しめます。岳行ノートでは、県道451号線北側の自然休養林を辿りました。南側には、白水の森(シラミズ)があり行ってみます。

 周回を終え、観爆地駐車場から西へ車で走ると2分で白山平瀬道登山口です。登山口休憩所前の駐車場には車が20台。(下左) その下の駐車場には、それ以上停まっています。県道の通行止め明けなので待ち望んでいた登山者の気持ちが現れています。南の白水湖(ハクスイ)へ向かいました。

   

 北岸の駐車場に停めます。「悲しみを吸い取るほどの優しさかな白水湖」。(上右) 午後(14:40)は、逆光で絵が今ひとつです。奥は別山2399m方面、左端が1963年完成の大白川ダム。ダムへ行く湖岸道は立入禁止です。右端下にカヌー仲間が集っています。

 駐車場北にダムを管理する電源開発会社の施設。(下左) この右から広い道を歩きます。川沿いに出るとパイプがあり、湯気が噴出していました。(下右) ダム建設時に温泉が見つかり、パイプは県道451号線入口の平瀬温泉へ通湯されています。

   

 広い道は川に降り、小さいダムに出ました。(下左) 白水湖の水量確保をダムで調整しています。この流れは、白水の滝へ行くので滝の水量は、このダム次第ですね。往復15分、施設近くの平瀬雨量局まで戻り、そこから細い草道を東へ入ると広い道に出合います。

   

 それが白水の森遊歩道です。(上右) 反時計回りに周回してみました。(下左) 以前、遊歩道は場所場所で眺望が開け、別山・白山・大白川渓谷・白水の滝の展望を楽しめたようです。今は木が茂り、それは望めません。周回は15分です。


 「時を戻そう」 自然休養林で最初に白山フブナの森キャンプ゚場へ向かうとき、ソロの方とすれ違いました。話しをすると、キャンプ場入口に野性爆弾が『あるよ』と言われます。行くと道の真ん中にでかいもの。半分タイヤに持っていかれてます。(下右) それでも私の2日分ありそうです。

   

 フレッシュなので今朝のもの。その後探勝路を歩くとき、クマスズや枝を叩いたり大きめの声で話したり。森で数日経ったものを4玉は見ました。単独でなくて良かった。原生林は、彼らテリトリーで我々がお邪魔する方です。県道451号線は、今年11月6日(金)から冬期通行止になりました。

2020.11.08(日)23:30