龍王山 586m/奈良県天理市 |
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2021年5月11日(火) 登山道にお不動さんと石箱仏 |
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龍王山のルートは、天皇陵・古墳・石仏が点在し、古代大和に触れる歴史の道です。また駐車場から日本最古の道「山の辺の道」を歩きます。 山頂の城跡は、奈良盆地を一望できる展望地です。山道は整備され、道標が完備し危険箇所はありません。 駐車場の古刹長岳寺では、三輪そーめんが名物です。庫裏でランチなんて風情があります。遠征は、野良人さん・爺愛譲さんとのパーティです。 登山後、世界遺産・薬師寺を訪れ疫病退散を祈願しましょう。教科書は、山と渓谷社刊「関西周辺の山250/改訂版」です。 西名阪道天理ICから、国道169号線で7kmほど南下し、看板「長岳寺→」で左折。東海自然歩道トレイルセンター後ろの駐車場に置車します。 |
<駐車場> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江南発:午前6時15分 曇り/16℃ 駐車地:午前9時35分 曇 標高差:(80m→586m)506m |
往:2時間00分(山頂まで、小休止含む) 還:1時間30分 所要時間:3時間30分 |
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広い駐車場で、左はトイレです。奥へ歩けば、すぐ「山の辺の道」に出合い左折します。道標を見て進むと‥ (9:50) |
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「崇神天皇陵」(スジン)の周壕です。4世紀中頃の築造とされ、前方後円墳の墳丘は全長242m。格調高い山旅です。 |
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「山の辺の道」と別れ、道標「龍王山→」より東進。林道の舗装が切れ、沢沿いを辿ります。やがて林道の‥ |
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ヘアピンカーブに立つ看板群。「龍王山→」を確認。ここから登山道となり、しばらくは右岸沿いの緩い登りです。 (10:20) |
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日陰の道は汗をかかず、体力温存できます。 分岐に出たら、地形図を確認して北東方向へ転換。 この山の西斜面は、600基もの古墳群(6~8世紀)が点在するお墓の団地です。 中には、内部が見える古墳があり、好奇心がワクワク。 |
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ありました。標高350mの登山道右上に発見。ポッカリ穴が開き、覗き込むと‥ (10:55) |
壁は、自然石がビッチリ積まれ、全長は5m程ありそうです。入ると出るのが大変なので止めときます。 |
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階段道を登って行くと「長岳寺奥ノ院 不動明王石像→」の道標が立ち、そこを左折。 50mほど荒れた道を行きます。石段を登ると、150cmはあろうか肉厚の石像。 若々しい表情は鎌倉時代の作で、深い森の中、厳かな雰囲気が漂います。 (11:15) |
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登山道に戻り、長い階段道を登るとひょっこり舗装道に出ました。右折すると‥ |
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小さな祠ですが、格式がある「藤井田竜王社」。東北山麓の藤井町の所属。ここで雨乞神事が、行われたのでしょう。 (11:35) |
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道標を追えば、龍王山586m二等三角点山頂です。1532年に豪族十市氏が、城郭を築きましたが、1568年落城しました。 (11:50) |
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展望は西に古来「大和」と呼ばれた奈良盆地、奥に左:金剛山1125m・その右:葛城山959m。 左のスーパー低山、大和三山(左端:天香具山・畝傍山・耳成山)が懐かしい。 運が良ければ、右奥暗部に大阪湾・明石海峡大橋も展望可能です。 |
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山頂からひょっこり舗装道出合まで戻り、お手洗い横から柳本町・長岳寺方面へ降ります。 (12:10) |
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植林下、整備された長い階段の降りです。おっと‥ |
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揃ってご挨拶をくれるギンリョウソウ。往きのルートは、緩傾斜で距離は長めでしたが、還りは急坂で短距離です。 |
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平坦な尾根道になりました、天理市が設置した新品の道標は、奥の院分岐です。やがて路傍に‥ (12:25) |
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2体の石仏が並びます。。お不動さんと並ぶのは、高さ40cmくらいの石箱仏。その名前は、初めて知りました。 (12:35) |
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手入れされてない植林地に身長よりも深い堀道が続きます。 |
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二つ目の石仏も右側の路傍に。三つ目は、見逃して通り過ぎました。 (12:55) |
すると後続の穣さんが、左側の木に隠れている石仏を発見。『お手柄!』 これで石仏コンプリート! |
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里に出たら古刹長岳寺へ寄り、三輪そーめんで遅いランチします。受付で尋ねると『今日はやってない』とつれない。 (13:15) |
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駐車場に着いたら車に荷物を置きトレイルセンターに行きます。 (13:20) そこで洋食カツイのテラス席に陣取りました。祟神天皇陵を眺め、爽やかな風を受ければ、雅なまほろばランチ。 |
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東海岳行 |
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“世界遺産・薬師寺” | ||||||||
まほろばランチを終え長岳寺駐車場から北の奈良市へ走ります。35分で薬師寺南駐車場。(料金500円) 重要文化財南門の横にある拝観受付へ歩きます。「西塔初層拝観」と「食堂公開」の特別展を含んで1600円也。薬師寺は1300年前に創建、平成10年(1998)世界遺産に認定されました。 この華麗な伽藍も数次の火災にあい次々と焼失、創建当時の姿を残すのは東塔のみです。しかし、昭和51年(1976)金堂が、昭和56年(1981)には西塔が、その後は中門、回廊、玄奘三蔵院が復元造営されました。平成15年(2003)には大講堂も落慶、平成29年(2017)に食堂が再建。
これで、973年の火災以来、全伽藍が復興しました。『情熱がすごい』 見学最初に、ご本尊が祀られる金堂に向かいました。(下左) 1階中央(下右)に世界で一番美しいブロンズ像と言われる国宝薬師如来、右が日光菩薩、左は月光菩薩。 平たくいえば、中央の薬師如来がお医者さん、右は昼勤の看護師さん、左が夜勤のナースさんです。この星が健康になるように高齢者・準高齢者3人で祈りましょう。『疫病退散!』 金堂後ろの大講堂は幅41mもあり、日本最古の仏足石が展示され、そのサイズは50cmほどある大きなものです。
西塔・東塔は6枚屋根ですが、大きな本屋根の下は飾り屋根なので3重塔になります。(1番目の写真) 西塔は本来東塔と同じ高さなんですが、再建した宮大工さんは、ほんの少し高くしました。少しづつ縮み、何百年後にぴったり同じ高さになるそうです。1階の柱周りに美術家が創造した四相像を見学。 4年前に再建された食堂(ジキドウ)は、大勢の僧侶がお食事をする所。(下左) 今年3月から来年1月までの特別公開です。中に入ると広さに驚きます。『壮観!』 間口50mあり、そこに仏教伝来の壁画がバックライトで浮かび上がっていました。(下右) 絵は、現代の美術家による作品です。
薬師寺は何度も火災に遭いましたが、東塔は、奇跡的に730年創建時から残る唯一の建物です。2019年からの解体修理は、2020年6月に終了しました。まもなく西塔のように四相像が柱周りに設置されて心柱が全く見えなくなるため、特別公開で1階だけ見学可能です。(下左) 心柱は90cm径もある極太ヒノキを2本をつなげています。人力で作った昔の技術に敬意を払わなければなりません。『最後のよい機会です』と案内の人。いいものを見せてもらいました。東塔と回廊を挟んだ反対側に国宝東院堂が建ちます。(写真無) 最古の禅堂です。 奈良時代に建立されましたが、消失後鎌倉時代に再建されました。ここの聖観世音菩薩は、息をのむほどの美しさがあり、理想の男性像だと言われます。『つまりグッドルッキング』 薬師如来は金が溶けていましたが、この菩薩様はキンキラで腰のひねりが魅惑的です。(上右) まだ入り口から一番遠い三蔵法師を祀る八角形の玄奨三蔵院が残ります。駐車場からそこまで直線で500mです。拝観料1600円分しっかり見学したいので参りましょう。結局、全行程1時間半架かりました。登山後の疫病退散祈願は体力が無いとできません。 |