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2021年8月11日(水) 火文字場所より木曽谷 |
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木曽町では、お盆に伝統行事、「らっぽしょ祭り」が行われます。山吹山山頂でらっぽを焚き松明を掲げて下山。木曽義仲公のお墓を参ります。 イベントは盛り沢山で、武者行列、巴太鼓、花火、出店、火文字など一日賑やかです。残念ですが、今年、木曽の風物詩は中止になりました。 さて里山の山吹山は、火文字の場所近くに櫓展望台が建ちます。所要時間が短く、下山して信州そばランチして第2山を目指す予定です。 中津川ICから国道19号線で北上。木曽町のJR宮ノ越駅北の葵橋で木曽川右岸に渡ります。道なりに坂道を上ると‥ 教科書は、信毎書籍出版センター刊「新版・信州の山/南部」です。 |
<駐車地> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
路肩駐車地 ↓ 登山口 ↓ 展望地 ↓ 「木」の火文字場所 ↓ ▲山吹山 ↓ 路肩駐車地 ※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江南発:午前6時30分 晴れ/24℃ 駐車地:午前9時00分 晴れ/23℃ 標高差:(880m→1090m)210m |
往:1時間00分(山頂まで、小休止含む) 還:20分(山頂休憩除く) 所要時間:1時間20分 |
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右カーブ手前の路肩に置車しました。正面の青い小屋に火祭り用の索道機が見えます。その左から奥へ歩くと、すぐ‥ (9:15) |
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この「山吹山のろし台」の解説板。10mほど奥へ歩き、指標「山吹山→」から右折して森へ入ります。 |
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植林をフカフカのジグザグ道を登ると‥ |
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曲がり角に展望地です。南東方向‥ 左:2171mピーク、中央奥:大棚入山2375m、その右:水沢山2004m 下がって奥:麦草山2733m、下部:山沿いに国道19号線、手前:中央本線です。 (9:40) |
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更にジグザグ登り、周囲は広葉樹の森に変わりました。稜線に出るとヘンスが現れ、TOP写真の場所に出ます。先に‥ |
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東屋が2棟建ち、ドラム缶が並んでいます。火文字で使用したものか。祭り開催なら3日前で準備していたでしょう。 (10:00) |
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中止で誰もいません。水舟にドバドバと水が供給されています。飲用可で火祭りの後始末も大丈夫です。 |
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東屋の下には、索道機の到着地。ブルーシートの所へ降りると‥ |
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急斜面に「木」の字の焦げ跡が見えます。(字を判別できるように斜めに撮りました) |
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さて10分ほど探索したら、登山道を東へ200m進みます。 <イブキトラノオ> |
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程なく櫓展望台の建つ山吹山1090m山頂。 3階建てのシンボルは、個性的でお金がかかってそうです。 (10:15) |
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櫓の裏に簡易トイレがあります。 <ギボウシ> |
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中に入ると1階は休憩所。柱に貼り紙、「スズメバチに注意/平成24年9月」 天井に巣の残骸がありました。 |
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2階に上がると、抜け落ちた3階の床が散らかっています。3階は危険です。注意して前に進むと‥ |
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南東;左から大棚入山2375m・水沢山2004m・麦草山2733m・赤林山2178m・右は木曽川・宮ノ越の町並み。 |
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10数分、山頂を楽しみ下山します。 <クロアゲハ> (10:40) |
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下山途中、長身の松が多いことに気づきました。入口に入山規制の看板はなく、松茸山ではなさそうです。 駐車地着(11:00) |
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車に乗り木曽川右岸沿いを1.5km南下すれば義仲館。北に山吹山の火文字場所が見えます。 |
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そこをズームアップしました。 |
「らっぽしょ祭り」 こんな漢字になります。 |
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宮ノ越の国道19号線にそば屋「源氏」でとろろ芋付ざるそば/1360円、手打ち太麺で2段は食べ応えあります。 |
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東海岳行 |
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“奇跡の光” | ||||||
古代から日本には人ならざるものがいる他界があり、「天上他界」「地下他界」「海中他界」「山中他界」の4種類です。山は人が行くことが出来る唯一の他界で、あの世とこの世の境になります。そんな山で暮らす人が、体験したお話があります。 山形県鶴岡市の鷹匠山736mでは、江戸時代鶴岡藩の武士がタカを捕まえていました。ここで鷹匠の松原さんは、冬場はタカ狩り、春から秋は山仕事・登山ガイドで生計を立てています。子供の頃から生き物が好きで時間があれば山に出かけていました。 10数年前の夏に体験した出来事は、決して忘れることが出来ません。山の中腹をクマタカが足に蛇を捕まえ飛んで来て、樹高20mはある天然杉の巣に運びました。普通、を見ることは出来ません。それを息子に一度だけでも見せてやりたいと思いました。 高校3年生の彼が、夏休み前の終業式から帰ってきたところを連れ出しました。二人で川を渡渉し、山腹を斜行して幹周3mもある大きな天然杉に辿りつきます。クマタカが繁殖する山は、周囲の自然が豊かである証拠です。 餌になる狸・狐・兎・テン・リスなど様々な動物がいる素晴らしい環境です。親子で時の経つのも忘れ、巣を観察し続けました。午後から登り始めましたが、下山する頃には真っ暗になり懐中電灯をつけて降ります。 息子に『気をつけろよ、落ちたらシャレにならないからな』 何度も声掛けをして、『木にしっかり捕まってついてこい』と言います。すると、『わっ!』という悲鳴。振り返ると息子の姿が、急斜面から消えた。ひやっと体中の血が凍る。 すぐ探しに行かなくてはと持っていた30mザイルで断崖絶壁を降りる。時間をかけて下の川まで辿り着く。暗闇の中、必死で探したが、息子は見つからない。もう一度、登り返して探そうと思い上を見ると、途中の斜面に光が見える。 その方向に『お~い!』と大声をかけると、『お~い』と返事が返ってきました。『良かった』 取りあえず命は助かっていると安堵。ただ不思議だったのは、息子に『懐中電灯つけたか?』と尋ねると、『つけてない』と応えたのです。 『え! あの光は何だったのか?』 改めて周りを見渡すと所々にポツンポツンと光が見えました。それで『これはホタルだ』と思い、『ホタルが息子の居場所を教えてくれたんだ』と心から感謝の念が湧き上がりました。
しかし、『私以上に息子には、つらい目に合わせてしまった』 ガイドとしては失格だったと反省しています。現在、息子さんは31歳になり、『生き残っただけ運がいい。怪我は手首の骨折だけですんだ』と語りました。 松原さんは、『9割り方、もう命はないと覚悟をした。もしかしたらあの時、息子の命の火・希望の火をホタルが代わりに灯してくれたのではないでしょうか‥あれは奇跡の光でした』 NHKBS「異界百名山」より抜粋しました。 |