|
---|
2022年10月29日(土) 生命力あり過ぎ台杉 |
|
白倉岳950mは、奥深い山です。琵琶湖に注ぐ安雲川(アンド)左岸に位置し、右岸には武奈ヶ岳1214mが対峙しています。 10年前に8パ-ティで村井集落から登りました。1時間くらいで道脇にナメコの群生を発見。キノコ収穫班と登山班に分かれました。 尾根に分岐があり、直登道で進んだのですが、キノコ班と合流できませんでした。彼女たちは分岐から山腹道を選んだため擦れ違い。 出合うのに時間がかかり撤退しました。そのあと大反省会。それ以来の登山で参考書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド/滋賀県」です。 北陸自動車道木之本ICで下り、琵琶湖を北から迂回し、国道303号線から367号線と走り、村井バス停手前の橋を渡ります。 |
<駐車地> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江南発:午前4時55分 曇り/11℃ 駐車地:午前7時00分 曇り後晴れ/7℃ 高低差:730m(220m→950m) |
往:3時間15分(山頂まで、小休止含) 還:2時間45分(ランチ除く) 所要時間:6時間00分(+たたみ君25分) |
|||||||||
朽木村井(クチキ)宝泉寺南250mの路肩に置車。写真中央の電信柱へ歩くと…(7:45) |
「白倉岳登山口」の道標。右の坂道を登り、「クマ出没注意」看板を見て植林に入ります。 |
|||||||||
すぐ植林地の登山道口があり、ここを右折します。切り株と奥のピンクテープが目印ですが、わかりにくい。 (7:50) |
||||||||||
斜面の登山道から尾根に乗ると堀道になり、イワカガミの群落が続きます。 |
||||||||||
松本地蔵の御堂で一休み。板扉の下が破れ、のぞくと中は暗く雰囲気だけ。登山道は左から奥へ続きます。 (8:15) |
||||||||||
尾根道とトラバース道の分岐点。ここで2班に分かれ、合流できませんでした。今回は、左のトラバース道へ。 (8:30) |
||||||||||
標高点757mピークでは、倒木から左曲折します。台風の倒木が目立ちますが、山行には支障ありません。 (9:40) |
||||||||||
高度が上がると紅葉劇場の開演。 |
||||||||||
村井分岐で主尾根に乗り、白倉岳は左です。そして… (10:15) |
烏帽子岳915m。ここで初めて高島トレイルの標柱を見ます。(10:25) |
|||||||||
豊穣のナメコ。10年前のナメコ事件を思い出します。 |
||||||||||
豪快ではありませんが、東樹間に小展望があり、中央:鳥越峰702m、左:霊仙山1094m、右奥:御池岳。 |
||||||||||
尾根道は明確で、自然林に癒されます。 緑葉はアシウスギで、幼木はこんな感じです。植林の杉とは違いますね。 |
||||||||||
小さな登降を繰り返すと白倉岳950m二等三角点登頂。教科書に載る東側展望は、木が伸び残念賞です。降って… (11:00) |
||||||||||
登ると『お~これは凄い!』 山域最大のアシウスギの怪木。 裏に回りTOP写真を取りました。白倉中岳945m、ここでランチします。 (11:15)~(11:45) |
||||||||||
尾根道には奇樹が点在し、探しながら辿るのは楽しい。(道草で紹介) 白倉南岳941mには、ぶっといブナ。 (12:10) |
||||||||||
樹高は30mあるような背高のっぽが、ゴンゴン立っています。雪が多くないのでしょうか。 |
||||||||||
下山尾根手前でわかり難くなりました。とにかく南へ進みと東尾根分岐です。東へ方向転換して下山すると… (12:35) |
||||||||||
樹間に本日一番のすっきり展望。北東に蛇谷ヶ峰902m、左奥は琵琶湖です。展望ゼロでなくて良かった。 |
||||||||||
紅葉も楽しませてもらえます。すると… |
||||||||||
ロープ場。下山道は急勾配と知らされていました。ロープは長い。でも安全降下には有難い。100分後に… |
||||||||||
栃生登山口(トチュウ)230m。右にたたみ君2がお待ちかね。駐車地まで2.7kmあり歩けば40分、16インチ自転車なら20分です。(14:15) |
途中、道沿いの国指定名勝朽木池の沢庭園(12世紀後半造営)を見学します。 駐車地着(14:40) |
|||||||||
東海岳行 |
||||||||||
“芦生杉” | ||||||||||
アシウスギ(芦生杉)は、日本海側の多雪地に自生するスギの品種です。雪の重みに耐えるよう枝は垂れ、地に着くと新しい株ができます。積雪期に倒伏することで個体を再生する手段です。成長すると樹高は30m程度になります。 特異な樹形で地表から2m以上の高さで多数の幹が枝分かれ。躍動感ある特異な樹形です。台杉とも言いますが、関市蕪山で驚いた株杉も同じ樹形でした。朽ちゆく古木を苗床として、新たな芽を出す生命力は素晴らしい。 村井分岐手前の大樹が最初のアシウスギとの出会いでした。(上左) 白倉中岳手前のやんちゃなアシウスギ。(上右) 秋を拾う。(下左) 白倉中岳の高島トレイル標柱は、何者かがかじっています。(下中) 白倉中岳から進むと… 太い幹と分かれた細い幹は、一回転して伸びている。(上右) どんな理由で回転したのは不思議です。切り株の上にまたがるブナ。(下左) 切り株が朽ちると根上がりのブナですね。白倉三山最後の南岳辺りからブナの巨木林になります。 ここでお目にかかるのは、ホットなスギ。(上右) 東尾根分岐から下山すると斜面に今にも倒れそうなバランスのアシユスギの巨木。(下左) 見上げるばかりの高さです。倒れないようにどんな基礎工事をしてるのでしょう。 アシウスギの特徴、枝が下向きの巨木です。(上右) 白倉岳は、アシウスギの大樹、点在する幼木、ブナの巨樹群、今まで見たことのない不思議な植生の森でした。 |