岳行ノート
      いただき 
頂山-オハイ 398m/三重県尾鷲市 

2023年4月17日(月)


オハイブルー


 2020年12月NHK「あさイチ」で九鬼町の岩石海岸の磯、「オハイ」が紹介されました。地元の人も知らない秘境の絶景地だそうです。

 尾鷲藪漕隊の皆さんが登山道を整備され、港から頂山~オハイの周回が可能です。テレビの影響が今も続き、多くの人が歩かれます。

 オハイブルーは魅力的ですが、それだけで登山人気が続くのでしょうか。この山を教えて頂いたジオンさんと辿ることにしました。


 紀勢自動車道尾鷲北ICで下り、R311で九鬼町へ。九鬼漁港手前でr574に移り、1.2km走ると九鬼中学校跡の…

 参考書として、YAMAPのお世話になりました。
駐車場
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大きい地図
 観光駐車場▲頂山→ハカリカケ岩→オハイ観光駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)


江南発:午前6時25分 晴/10℃
駐車場:午前9時30分 晴/16℃
高低差:398m(0m→398m)
往:3時間05分(オハイまで小休止含)
還:1時間50分(ランチタイム除く)
所要時間:4時間55分


 九鬼中学校跡の未舗装地が観光駐車場です。左のコミュニティセンター横から黄色い家の方へ登ります。
(9:45)

 山は岩石が豊富で階段も壁も岩造りです。

 40m高度を上げると森入口に登山口。


 樹木に「頂山原生林⇔」の案内板があります。亜熱帯の原生林は、良くわかりません。


 石標が立ち、「左ゆくの道」「右やま道」の彫字。江戸時代中期のものです。右を取ります。


 分岐ごとに道標があるので安心です。植林の伐採地を登り、「A・Bコース」の分岐でAを選択します。
(10:30)

上部へ登ると北に尾鷲湾の大展望が得られます。
左端ピーク:618m三角点(点名:八鬼山/山頂にあらず)
(11:00)


 尾根を東に行けば、頂山山頂398m二等三角点。全く展望はありません。
(11:10)


 東へ250m行くとハカリカケ岩分岐です。尾根を左に外れ、岩だらけの道を進めば…
(11:20)

ハカリカケ岩。この形から「秤に掛ける」と名付けられたのでしょうか?
熊野灘が拡がり、岩先のピーク:岬山228m、右:輪木山305m、その裏の海岸がオハイです。
(11:30)


 尾根に戻り、事故に会い(道草参照)、谷を降ります。滑り落ちストッパーの枝に支えられた大岩から…
(12:20)


 広場に出ます。昔は水田があり、一時は古田キャンプ場として利用されました。沢沿いをオハイへ降ります。
(12:30)


 途中、下山ポイントの九木崎遊歩道分岐をここで確認できました。


 いつの間にか沢の水量は増え、滑滝で音を立てて落ちます。
 
急傾斜の磯に出ました。マグマが固まってできた石英粗面岩の岩場です。
その一つが「大配(オハイ)」「中配」「小配」もあります。「配」は、崖や淵の意味です。
漁師が目印のため半島の磯ごとに呼び名を付けたのですが、40以上あります。
(12:45)~(13:45)


 断崖絶壁には、エメラルグリーンの海。まさに秘境スポット。海色は午前中がベターですが、少し遅れました。


 ダイナミックな岩磯でランチします。滑らない岩質なので歩いても恐怖感は少なく、東も見学しみました。
 
沢沿いの道を九木崎遊歩道分岐まで戻ります。遊歩道は、昭和39年に完成。
降っていく思っていたら、ゆっくり100m高度を上げます。がっかり。


 景子橋が石積みの上に架かり、遊歩道は労力がかかっています。
(14:25)


 岩の野面積みを越えれば猪垣広場(シシガキ)です。段々の畑跡を横に見て集落を抜けます。
(15:00)


 九木漁港に着けば、観光駐車場は間近。『海、きれいだなあ』 感動充分の素晴らしい低山ハイクでした。
(15:35)


東海岳行

  “久木崎ハイク”

 頂山山行は、3時間かけて来た甲斐がありました。ジオンさんと私は『素晴らしい山でしたね』と同じ感想です。それは、原生林・巨岩奇岩と岩の道・展望・岩石海岸の景観・謎の猪垣・遺跡など好奇心が湧き、感動に満ちた山行でした。

 九木崎原生林は県の天然記念物、樹齢数百年の森を辿ります。亜熱帯性・温暖性の植物、巨木・古木が点在。後で知ったのですが、山頂とハカリカケ岩の北面が、核心部のようで歩かなかったことが残念です。
 

<九木崎遊歩道の巨木>

九木崎遊歩道の巨木>

 九木崎には、遺跡を指す道標が何ヶ所もありました。江戸時代の遠見番所跡・常燈場跡
(昔の灯台)・狼煙場跡は、往時の海岸防備・航海に重要な役割を果たした施設でしょう。キャンプ場跡の山の神(下左)・魚見小屋(未見)は今も残ります。


<キャンプ場跡の山の神>

<段々の畑跡

 集落近くでは段々に石積みされた畑跡に出合いました。(上右) 農耕地が少なく人々の苦労が偲ばれます。紀伊半島は太古に巨大火山があり。そのマグマが冷え、有り余る岩石を残しました。和歌山に昔の猪垣が残り、総延長100kmもあります。

 その規模の大きさが謎です。三重県の九木崎でその猪垣に出合えたのは驚きでした。江戸時代の1764年に野面積で造られ、260年経っても2.2kmが維持されています。砦ではなく農作物を守るためということです。


<猪垣広場
 
<九木崎遊歩道の展望地より>

 ハカリカケ岩分岐東南の尾根で大事故を起こしました。緩い降りで左手にポール、右手にカメラを操作しながら歩き、左足が隠れ根っ子に躓いたのです。右足を出して踏ん張ろうとしても降り坂でストップ出来ません。

 逆に加速して数歩走り頑張ったのですが、制御不能。前転して柔道の受け身をすれば良いかったのですが、機能不足。前から登山道に突っ込み左肩、顔面と打ち付ける。腕時計がGショック、ちぎれた。眼鏡がつぶれ、カメラが転がる。

<事故の現場

 衝撃で立ち上がれません。ジオンさんがカメラの土を落としてくれました。壊れていません。眼鏡のひん曲がった鼻当ては応急処置。



 腕時計は、ピン交換に500円の出費。猛反省しました。
カメラ・GPS操作や・地図確認は必ず立ち止まってします。

 Wストックにすれば、その行動を歩きながらは出来ないと思われます。大事故の現場、左下隅につまずいた長さ10cm位の根っ子。

 中央の狭い岩の間を抜け、先の少し広くなった道で突っ込みました。岩に打ち付けなかったので幸い怪我をしませんでした。

 頭を打ち付けていたら、、、、、、、
2023.04.30(日)22:50