岳行ノート
         じょうじゅさん
成就山 236m/京都府京都市

2024年2月13日(火)


世界遺産・仁和寺の二王門

-380年前、徳川家光の寄進で建造(国重文)-


 今回のテーマは、「世界遺産を山上から見る」。京都の世界遺産・仁和寺は未訪で、まず見学して建物の形状・配置を覚えます。

 成就山から仁和寺を同定するためです。その後に周回登山します。ここは御室八十八ヶ所霊場(3km2時間)の巡拝コース。

 1827年済仁法親王の発願で四国八十八ヶ所の各霊場から持ち帰った砂を成就山に埋め、上に御堂を建てたことが起源です。


 名神高速京都南ICで下り、北の仁和寺へ11km走ります。参考書は、「きぬかけの道/マップ」です。
駐車場
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大きい地図



リパーク仁和寺前第2P

仁和寺西門

一番札所

▲成就山

八十八番大窪寺

仁和寺西門



※赤線はGPS軌跡
 
●は主な分岐点


江南発:午前6時40分  晴れ/1℃
駐車場:午前9時25分  晴れ/7℃
高低差:166m(70m→236m)
往:1時間15分(頂まで小休止含)
還:45分(ランチタイム除く)
所要時間:2時間


 仁和寺駐車場は、他へ寄り道する人は停められません。二王門近くの平日最大料金1000円の駐車場へ。
(9:40)



 仁和寺の見所を80分かけ巡り、西門に来ました。成就山登山口(1番札所)は、ここから西へ130mです。
(11:00)


 1番札所(右端の御堂霊山寺)から始める順打ちでお遍路します。恐縮、弘法太師像にお迎え頂きました。
(11:05)

今まで数々の山でお遍路はしましたが、石仏の巡拝でした。
驚くことに成就山は、88ヶ所全て御堂が建てられています。(5番・地蔵寺)


 急登の山道には、巡拝がしやすいように階段道が設けられています。


 ゆるい坂にはコンクリが打たれ、登山靴よりスニーカーで良かったか。


 23番・薬王寺は見晴し台です。ベンチから南の雙ヶ岡116mへ眺望があります。ベンチ奥に…
(11:30)


 降って登る道をショートカットする嬉しい登山道です。但し、24番~28番は参拝できません。


 御堂には、弘法大師と夫々の御本尊が祀られておられます。(33番・雪蹊寺のご本尊は薬師如来


 41番・龍光寺は、88ヶ所唯一の六角堂です。(ご本尊は十一面観音
(12:05)

山頂の手前、47番・八坂寺から北東へ眺望がありました。
左奥:天ヶ岳788m、中央奥の雪山:蓬莱山1174m、右手前:鷲ヶ峰314m。
(12:10)


 48番・西林寺、1時間15分で登頂しました。右の標識に「このあたり成就山頂上 山ガールが多数ランチ中。
(12:15)


 頂上から数分で大展望の休憩所があったのでランチします。奥:小塩山642m、手前右:ご存じ嵐山382m。
(12:20)~(12:45)

大展望の一部、左奥:県境の音羽山593m、右の陸島:雙ヶ岡(ナラボガオカ)読み方が超ムズイ。
その斜め左下、今回のテーマ…


 上から見た仁和寺(ニンナ)です。左端:五重塔、右の高い屋根:仁王門、中央工事中:中門、その右:金堂


 途中の分岐、右:巡拝道で左:ショートカット。トレランの人が造ったそうで巡拝者とすれ違わないためでしょう。


 突然、64番・前神寺の前に大きな溜池。御室88ヶ所巡拝も終盤です。道の斜度は、殆ど無くなりました。
(12:55)


 68番・神恵寺は、太鼓橋を渡った池の中にあり、浮見堂と呼ばれています。昔の人は、粋ですね。
(13:00)

最後の88番がわかりません。たまたまお坊さんがおられ、教示頂きました。
 広場の奥に88番・大窪寺結願所(ケチガン)、鐘楼もあり予想外の大きさと広さです。
(13:30)

 近年、成就山では参道の崩落・不法投棄・御堂の破損等が発生。この弁天池は決壊したことがあります

 現在、7ヶ年整備計画を着手しました。西門着(13:35)

 第2山雙ヶ岡へ向かいます。


東海岳行

  “世界遺産・仁和寺”

 仁和寺(888年建立)が、世界遺産ということは知りませんでした。しかも「にんなじ」を「にんわじ」と呼ぶ始末。それでも事前に見逃せない見所を確認しました。二王門(重文)本坊表門(重文)庭園(名勝)中門(重文)五重塔(重文)

 金堂(国宝)観音堂(重文)鐘楼(重文)、他に五つの建造物が重文で、春の御室桜(名勝)は有名です。巨大な二王門(下左)を潜り、拝観券を購入します。(下右) 見学場所の組合わせで券の料金が異なり、複雑さで並ぶ場所です。



<二王門の二王像>
 
<本坊表門(重文)、左:拝観券販売所>

 9時45分と早かったのですぐ購入できました。私は庭園金堂で1600円。仁和寺はとても広く、入口の二王門から奥の金堂まで350mもあります。まず二王門近くの本坊表門(上右)を潜り、書院をつなぐ長い廊下を歩くと御所庭園です。(下左)

 
<御所庭園(名勝)>
 
<竜王戦第2局、藤井竜王×伊藤7段>

 写真右の建物、宸殿(シンデン/1914年完成)では昨年10月竜王戦第二局が行われ、藤井竜王が勝利しました。(上右)は、飾られていたその時の写真です。宸殿の価値が上がります。一流は期待に応えられる。超一流は期待を超える。


<観音堂と五重塔(2つ重文)>
 
<中門(重文)>

 観音堂(重文)は、1644年建立で見るだけ。五重塔(重文)は、1644年建立・総高は36m、ここも見るだけ。(上左) 境内参道の中ほどに建つ中門(重文)は1647年建立ですが、令和6年3月まで保存修理の工事がされています。(上右)


<金堂(国宝)>
 
<鐘楼(重文)>

 仁和寺本堂:金堂(国宝)は、1613年造営されたものを1644に移築されました。(上左)堂内は広く金色の阿弥陀三尊像等が安置され、僧侶の長いお話が聞けます。見応えがありました。さすが国宝です。鐘楼(重文/上右から西門に向かいます。 
2024.02.18(日)23:10