岳行ノート
        ろくろし
六呂師高原(神明山596m・三角山799m)
福井県大野市

2024年8月21日(水)


アカツメクサのモンキチョウ/妻平高原



 六呂師高原は、大野・勝山市境の経ヶ岳1625m裾野、標高500mに広がる高原です。アウトドアを楽しむ施設が点在します。

 高原なら厳しい暑さが少しは弱まるかも。低山明神山・三角山の周回コースがあり、途中妻平湿原・馬取池を経由します。 

 中部縦貫自動車道荒島ICで下り、北へ10km六呂師高原奥越高原青少年自然の家へ走ります。


 教科書は、福井県自然保護センター「施設周辺マップ」です。参考書として、YAMAP/jasmineさん「三角山・神明山」のお世話になりました。
駐車場
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大きい地図




奥越高原青少年自然の家登山者用駐車場

神明山

妻平湿原

三角山

越高原青少年自然の家登山者用駐車場


※赤線はGPS軌跡
●は主な分岐点

江南発:午前7時30分  晴れ/29℃
駐車地:午前9時55分  晴れ/28℃
高低差:300m(500m→800m)
往:2時間25分(三角山まで、小休止含む)
還:40分(ランチタイム除く)
所要時間:3時間05分

 青少年自然の家は、自然体験宿泊施設。その前の登山者用駐車場から荒島岳が見えています。
(10:10)

 駐車場から南へ車道を降ります。100mほどで右にある森の入口から写真左上で覗く観察棟へ向かいます。

整備された遊歩道
昔、この辺りでろくろを回す木地師がいたので六呂師高原となりました。、

 観察棟は、プラネタリウムと天体観察室

 月球儀のモニュメントもあります。


 自然保護センターに出れば、駐車場の南端に「神明山→」の道標。舗装登山道を登ります。5分で…


 神明山596m山(勝山)山頂、大岩が最高点です。自然体験広場周辺に自然観察小屋などの施設が建ちます。
(10:30)


 西へ下山して「妻平湿原→」の分岐標で鋭角に右折。山腹道を行くと、左下に湿原が現れます。


 湿原入口から木道が延びていますが、両脇のヨシが凄い。梅雨から初夏にかけ植物は、劇的に成長します。
(10:45)

 高原の一コマ湿原を周遊。北東の右ピーク:杓子岳(シャクシタケ)1440m 中央左ピーク:三角山799m。
湿原西のハイランドホテルは解体工事中、スキー場跡地などと一帯は再開発されます。


 湿原にチョウトンボが飛んできて繁殖活動。そこで毎夏、センターの職員さんが全員でヨシを刈るそうです。


 湿原東の広場に「馬取池→」の分岐標柱。38年前建てられた水車小屋(壊れてます)から池へ歩きます。
(11:05)


 地道の遊歩道には、「クマ出没」看板。「芝生広場→」の道標にかじられた跡があります。

芝生広場馬取池。水面を隠すほど、水草が繁茂しています。
平安時代、田植え後に馬を洗おうとしたらズルズルと池に沈んだことからこの池名です。


 芝生広場西のとんぼ池は、沼化していました。東屋でランチします。
(11:20)~(11:45)

食後に青少年自然の家西側の登山道を登ると中央奥越高原牧場の展望地です。
西南に左端:銀杏峰1441m、その下:見切れた神明山、中央奥:飯降山884m 右は大野市街。

 少し登ると、このY字分岐に出合い左へ行きます。すると追憶の…

 六呂師高原スキーパーク(~2020年)のリフト支柱。右にある草分けから尾根へ。(12:10)


 マツの急登道で汗が噴き出ます。シャツを変え水分補給、塩飴を舐め、休み休み。高原でも登りは暑い。


 登山道右のピークを探しましたが、三角山799mの山頂標は見つかりません。GPSからこの辺りでしょうか。
(13:00)


 北東に100mほど辿るとオリエンテーリングのチェックポイント(№21/アケビ)。この分岐を南東へ降ります。
(13:00)


 傾斜はわりと急ですが、登山道は明確です。

 水道施設のある林道に下山。500mほど舗装道を歩けば…
(13:30)

 青少年自然の家前の登山者用駐車場です。体勢を整え池ヶ原湿原へ走ります。
(13:40)


東海岳行

  “池ヶ原湿原”

 青少年自然の家前から4km10分ほど走れば池ヶ原湿原です。標高500mから650mに拡がる六呂師高原の一番高い所にあります。広大な牧草地に牛君は一頭もいません。暑いからね。道中の見晴らしは、とてもいい。(下左)


<六呂師高原から南の荒島岳>
 
<福井県奥越高原牧場>

 奥越高原牧場(上右)の上方に池ヶ原湿原はあり、広い駐車場に置車。(下右) 入口の先に広場があり、6mもの泥炭の上に木道が延びています。何と3万年以上の歴史があるそうです。かっては地元の人が湿原のヨシを刈り取っていました。


<勝山市・池ヶ原湿原周回>
 
<池ヶ原湿原駐車場>

 かやぶき屋根や雪囲いの材料です。近代化が進みヨシは利用しなくなりました。そのため湿原に樹木が侵入。そこで県では、15年前から年2回(6月・10月)、ボランティアを募集し湿原のヨシ刈り・樹木伐採をして湿原を維持しています。(下左)


<中央奥の台地状が三角山>
 
<コバギボウシ>

 湿原の北端に広い池がありました。(下左) 草むらに足を踏み入れると突然、バサバサとサギが飛び立たったのでビックリ。(下左) 梅雨の初め頃は、産卵するモリアオガエルで賑やかになります。

 
<モリアオガエルの池>

<湿原の一コマ/サギの飛翔>

 撮影しながら15分で一周しました。5月下旬から9月までミズチドリ・カキラン・トキソウなどの可愛い湿原植物が顔を覗かせます。
2024.08.18(日)20:00