岳行ノート
          なんざん
南山  250m/愛知県豊田市

2025年3月26日(水)


車道から女岩が見える
高低差46m・幅35m/上級者向け


 2月、岩谷山~大給城址の準備をしている時、面白い山を見つけました。同じ豊田市内で、その南山は地形図に山名はありません。

 ヤマップのレポも見当たりません。ところがロック・クライミングの練習場として、南山・男岩女岩のレポは多く見ることができます。

 「安近鍛」さんの2009年レポに南山ルートが示されていました。里の中金小学校では、南山登山は校外学習で鳥瞰図が作られています。


 情報は古いのですが、確かめながら辿ってみましょう。猿投グリーンロード終点力石ICからR153で西へ3km走ります。
駐車場
ドラッグスクロールで移動

大きい地図


南山ロッククライミング駐車場

登山口

△南山

展望台

沢入口

△南山

南山ロッククライミング駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点





(参考)橋→女岩→展望台

江南発:午前8時40分 晴(黄砂)/16℃
駐車場:午前9時55分 晴/19℃
高低差:140m(110m→250m)
往:30分(山頂まで)
還:2時間10分(小休止含)
所要時間:2時間40分


 中金小学校南交差点で右折、県道487で南へ約1km行くと、左に南山ロッククライミング゙駐車場です。
(10:05)

駐車場から県道を挟んだ所に橋があり、渡ると男岩にぶち当たります。
そそり立つ男岩は、高低差48m・幅86m(初・中級者向)。アタックしてる。県道に戻り…


 駐車場から50m南にあるガードレールの切れ目が登山口です。知らない道は、いつも緊張します。


 沢沿いの荒々しい道でした。5分で左へ曲がます。山腹道を辿り…


 鋭角に右折すれば尾根に乗ります。中金小の児童が付けた空き缶には、樹名が書かれ良い道案内です。


 尾根道を行くと、鉄塔分岐点南山山頂250m。展望・山名標・三角点なし、境界杭あり。100m北進すれば…
(10:35)

 №45大きい鉄塔ですが、展望なし。ヘンス沿いに奥へ行けば…

 展望台です。※(参考)⑤女岩からの登りは、写真中央辺りに出ました。

東が開け…黄砂に残念無念。右端:かすかに忝生(キビュウ)374mです。


 北尾根で下山。いい道なんですが、なぜ南山のレポはないのでしょう。周回しにくいから? 周回を試みましょう。


 小さい鉄塔を潜った先に…
(11:00)


 山の神が祀られ、その下に風雪に耐えた石仏様。そこから一気に…
(11:05)


 高度を下げ、(株)鈴健の駐車場が下山口でした。R153の中金小学校前交差点に出て左折します。


 西へ80m歩くと明確な沢入口。地形図の破線が、右岸を登っていますので確かめます。50mで墓地に出て…
(11:10)

不明瞭な踏み跡を辿ります。基本は右岸ですが、ここは左岸に渡りました。
時々古いテープを見つけ、マニアルートが存在することが嬉しい。


 ダムは右岸で越えられます。しかし堰堤湖沿いは少し高巻き、水落を避けました。
(11:25)


 堰堤湖の上流は、全面砂地。降りると平坦で楽チンです。もし歩行困難になったら左尾根道にエスケープできます。


 沢は狭まり、二股出合。主流の左股へ。狭い枯れ沢になり倒木がありますが、問題ありません。
(11:40)


 上に尾根が見えたら、登りやすい右斜面を急登しました。バリルートを1時間、待望・希望の万歳尾根出合です。
(12:15)


 尾根道を東へ登ります。大きい鉄塔のすぐ南で朝に辿った登山道に合流。右折して下山します。
(12:20)
南山ロッククライミング駐車場着(12:45)

参考書の「安・近・鍛」さんが、女岩から大きい鉄塔へのルートを記していました。
(地形図にはありませんが挑戦します) まず女岩(高低差46m・幅35m)へ行ってみます。

(↑左上に鎖)女岩中段のテラスから下まで26m、右は県道ですが高度感で震えます。
展望台までは、古い登山道半分、急登のバリルート半分でした。(登り:20分、経験者向き)


東海岳行

  “足助城/真弓山(307m)

 今回の岳行ノートは、南山でしたが、下山後、カタクリ満開の飯盛山真弓山/足助城を訪れました。足助・香嵐渓飯森山駐車場から1.6km西へ走ると、足助城の駐車場に着きます。入場券販売所で300円を支払い見取り図を頂きました。

 真弓山足助城は、1993年公開です。戦国時代の山城を体感できる、まれな施設として評価されています。私は以前から名前は知っていましたが、「発掘した城跡だろう」と思い行くことはありませんでした。


<入場券販売所/奥はトイレ>

<強化された法面(左へ)>

 今回は、地形図に真弓山と記されていたのを見て、ピークハントの一環として足を運びました。ちなみに、この要害の地に築かれた山城は、1590年に廃城となっています。門をくぐって進むと、正面の高台には復元された建物が見えます。(上右)

 2000年の東海豪雨では法面が大規模に崩壊しました。そのため、現在は山城としては不自然なほど法面が強化されています。順路は左折し、反時計回りです。最初に、柵列に囲まれた西物見台に出会います。(下左)


<西物見台>
 
はねあげ戸・カマド小屋・厨>

 上の本丸へは、曲がりくねった道を登っていくようです。物見台には入れなかったのが残念ですが、これほど本格的な山城を見るのは初めてでした。次は、はね上げ戸を潜り、カマド小屋や厨①②(くりや)へ。中に入ることもできます。
(上右)

 階段を上がって矢倉に向かうと、なんと矢倉には登ることができません。(下左) しかし、そこからは南に鶏足城を望み、信州へと続く街道も遠くまで見渡せました。次のルートには橋がかけられており、お洒落な造りです。(下右)


<矢倉>

<本丸への橋>

 本丸は入城可能で、信州・美濃方面への街道や、岡崎・名古屋方面の街道も望むことができます。(下左・右) 施設は県と国の基金により復元されましたが、観光客はあまり多くありません。開城した1993年には3万7千人の来訪者でした。

 2023年は1万3千人にとどまりました。一方、香嵐渓には年間60万人が訪れており、相乗効果は十分に発揮されていないようです。それでも、私はこの訪問に感動し、十分に満足することができました。

 
<本丸>

<本丸からの東展望>

2025.04.06(日)22:30