岳行ノート

銚子ケ口 1076m/滋賀県東近江市

2006.10.28(土)江南6時10分発 
           晴れ 14℃ 
往路:2時間55分(小休止含)大峠の頭まで
復路:2時間45分(小休止含)

 深まる秋、捕まる熊。紅葉も見たいけど怖いものには逢いたくはありません。

 すると10/25のニュースで「岐阜県の目撃情報は524件」と言ってました。多すぎる。設楽町HPには愛知県の情報が詳細にあり、今年は14件です。

 そうだ鈴鹿に行こう。このエリアで最大の「水舟の池」を一度訪れてみたい。ここは西内氏の「地図で歩く鈴鹿の山」に紹介されていました。

 でも林道歩きが長く躊躇したのです。すると同氏の最新刊にもその池のコースが載っていました。なんとその林道を車で辿っています。

 発刊に当たり関係署に依願したと思いました。では早速行ってみましょう。
 
 教科書は、中日新聞社刊西内正弘著「鈴鹿の山 万能ガイド」です。
駐車場周辺図
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色彩道 通り抜ければ 水舟池





東峰

三角点

大峠

大峠の頭

水舟の池

西峰

a分岐




※色線は実測ではありません。
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」

 









 宇賀渓を抜け国道421号線を石榑峠に向かいます。標高370m辺りで石榑トンネルの工事中でした。今年5月末着工式が行われ、2010年に開通するそうで待ち遠しい。

 その標高を水平に伸ばすと東近江市杠葉尾(ユズリオ)町神崎川愛知川の合流地点。本日、丁度行く場所です。
 でもそれまでは、2m関所を緊張して通らなければなりません。そして滋賀県に下ります。
 国道を左折し神崎川林道に入りました。2km近く進むと右に上る風越谷林道があります。

 その簡易舗装された道を2km以上走り、トロッコレール始点前に駐車させていただきました。
(9:00)
 練習なしでしょっぱなから急登です。左手にはストック、右手でレールを掴む。手袋をはめないと汚れます。途中で気がついた。

 踏み跡のステップに杉に葉の滑り止めがありがたい。でも容赦ない斜度が1時間続きます。
 その努力は報われました。レール終点の先へ進むと紅葉パラダイスが視界に飛び込みます。
(10:05)





 山のパレットが、四周に広がる。人生は素晴らしいと思う瞬間です。
    



 釈迦ケ岳も雄大な風景の仲間です。  
 北尾根登山道との合流点からひと登りすると‥。
 東峰に着きその展望も極上です。御在所岳は逆光のシルエット‥広大な鈴鹿マウンテンは、身体を回さなければ眼に入りきりません。
(10:20)
 展望を楽しんだ後、三角点を通過します。1076mでも展望が無い悲哀、タッチ&シャッターだけ。写真左の道より降ります。
(10:35)

これから向かうピークも色彩豊かな道が約束されました。
心の中で拍手が鳴り止みません。
突然、ラジオの音と共に単独男性が現われ、西峰の道を尋ねられました。
 尾根道の紅葉トンネルをしばらく進みます。鞍部に赤い頭の350杭。私たちは直登の西峰を避け、左に折れて紅葉トンネルの山腹道へ進みます。
(11:10)
 西峰を回り込むと単独の方に再会しました。大峠まで行って来たそうで『下山します。』と言い、また西峰に向かわれます。
 小ピークを越えれば広い大峠です。紅葉も眺望も素晴らしいのでここに別荘が欲しい‥と願うだけ。
(11:35)
 ガイドブックは舟窪まで行ってます。しかし帰着時間を考え大峠の頭(ガイド本:深谷山最高点)までを最終地としました。左のピークが目的地です。
 気分がいいブナの尾根を左にカーブします。シャクナゲやイワカガミの大峠の頭に到着です。小さな凸地で展望はありません。完全空腹近し。
(11:55)
 すばやく大峠に戻りシートを広げました。
奥に湖西の比良連山、右奥は日本コバで頂上の大杉も見えます。左手遠くに綿向山の山頂大ケルンまで見える‥双眼鏡。
(12:10)〜(12:50)
 軽くなったリュック、重くなった腹。結局総重量は変わりません。標識の西に赤いウェルカムテープがあります。そこから尾根筋の杉植林に入ります。

10分ほどで右下に大きな水舟の池が見えました。(この写真の右上、池縁に着きます。)

時計回りに半周するとこの位置です。透明な水は鏡のように紅葉を映し返している。
糸トンボが飛んでいます。‥静か。この左にヌタ場があり動物の足跡で一杯です。
(13:00)
 ヌタ場から東を見ると向うに植林の急斜面。そこは登れないのでその斜面と平行に左(北東)へ少し行きます。すぐ顕著な尾根に踏み跡が登っています。

 ここが一番わかりにくい箇所です。直登して稜線が見えたら左へトラバースすると単独者と再会した鞍部(7コマ上)c地点に出ます。
(13:35)
                 花粉がすごい。
 西峰へは、池から100m高度が必要です。帰りの登りは、ぐるじい!ここも眺望はいい。ですが、いつか空は曇っており、気持ちの磁石は、引き上げ方向を指しています。
(13:45)

途中の谷も美しい錦秋模様です。陽光がないのが惜しまれます。
 地図のb分岐地点です。右方向は往きに歩いた道で三角点方面です。帰路はそちらを取らず直進します。
(14:00)

 まっすぐ10数mほど行って赤・黄の杭を左折します。20mほど降り、右のくっきり山腹道が認識できたら合格。ここもややこしい。

起伏の少ないこの道を選んでよかった。谷の紅葉も鮮やかです。
小沢を渡ったり見ごたえのある大杉もあり面白い。
15分ほど楽しんで『あれえ、ここに出るのか。』のa地点です。

恐れていた場所に戻り、ひよこさんは
きたるべき厳しい斜度に肩を落とす。
耳を当ててもモノレールは来るはずも無い。
(13:30)

またがって滑るなら早いでしょう。
が、ひよこさんはレールにしがみつき
落差350mを真面目に落下します。
 終着駅に着くと体中の筋肉がカチカチです。これは間違いなく“あさって筋肉痛”になるでしょう。とぼけた中高年の肉体鈍反応。
(15:20)

 今日の紅葉パラダイスに名残を残し、対向車に注意して帰ります。




 
  しずちゃんのフラ

 やっと機会が出来てひよこさんと映画「フラガール」を見てきました。昭和40年の閉鎖に追い込まれる福島の常磐炭鉱が働く場所創生でハワイアンセンターを立ち上げるお話です。プロジェクトXみたいですが、素材が良くていい鉱脈を当てました。笑いあり涙ありで、終わると沢山泣けてすっきり出来ます。

 炭鉱夫の娘たちの挫折、障害、別れなどエピソードも途切れなく目が離せません。

 松雪泰子のフラダンスは感動ものです。手の動きがすごい。豊川悦司も渋くてうまい。注目の南海キャンディーズしずちゃんは、いいアクセントになっています。彼女も台詞でちゃんと泣かせてくれました。最初踊れない女の子たちが、どんどんフラダンスが上達していく。どこまで演技か、たいしたものです。

 映画館で見れて良かった。2時間で感性袋が満腹になります。
アカデミー賞の外国語部門に出品したそうでエールを送ります。フレフレ「フラガール」!!!