岳行ノート
烏帽子岳 872m/岐阜県大垣市
2006.11.10(金)江南6時00分発 
       曇り時々晴れ 12℃ 
往路:2時間30分(小休止含)
復路:2時間40分(小休止含)



 烏帽子岳は以前、お隣の狗留孫岳から縦走して頂上だけはタッチしていました。この山周辺は「ヒルがイル」で激ヒルの谷として既知です。

 この時期ならもう大丈夫、初めてきちんと下から登ります。標高が1000m以下で、ひょっとしたら紅葉が見ごろかもしれません。

 新ガイドブックでは、荒れていた鐘吊谷にロープが張られ、歩けるようになったとのこと。

 でもバリエーション・ルートに近く、Mr.ガーミン、ガイドブックのコピー、メモ書き一杯の25000分の1地図、そしてコンパスを前夜準備しました。
  
 教科書は、中日新聞社刊西内正弘著「鈴鹿の山 万能ガイド」です。
駐車場周辺図



県境稜線から烏帽子岳山頂−楚々の尾根、危地の谷


バンガロー村P

L13鉄塔

県境稜線

烏帽子岳

物見岩



水資源機構

バンガロー村P


※色線は実測ではありません。
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」

 





新しい朝の中、大垣市になった上石津町を走りました。
鋭角な陽光が、山里に今日の始まりを知らせています。
烏帽子岳の美しい姿形にモリモリの登高意欲。
 県道を左折し、牧田川の赤い橋を渡りました。右上の時山バンガロー村駐車場に車を止めます。私の1台だけ。

 登山道の案内i表示を見て、バンガロー村の中を進みました。
(7:45)
 道は、杉林をジグザグに切ってあります。足元は鉄塔巡視路のプラ階段です。
 尾根に乗れば大鉄塔から大展望。時山集落が、もうあんなに小さい。

 ここでMr.ガーミンを確認すると驚き!GPS電波を受信していません。あれこれいじりますが無表情。
『高給取りさんには働いてもらわないと‥』弱ったぞ。
(8:15)

気を取り直し、植林を抜けると鈴鹿らしい二次林に入りました。
足元にはカタクリの葉。一歩一歩、惜しんで季節の中を歩きます。
満艦飾ではないけど楚々とした紅葉が、ずっとずっと続いて‥嬉しい。
 広い道には、落ち葉が一杯。なだらか坂なので汗をかきません。そこここにシャクナゲが目立ちます。やがて681mピークに着きました。
(9:15)

自然の優しさに包まれるとユーミンの曲が、頭の中で流れていきます。
立ち止って、振り返りって、仰いで全身で自然のメッセージを受け取りたい。

 「紅葉が遅く余り良くない」「鹿が増えた」「熊出没が多い」とニュースで伝えています。
いずれにしろ人間の基準で測る話題。自然のバランスから何か見えてくる。
『ここ、いい山だなあ〜』今日はありがとう、ほんとうにありがとう。
 と、『あ〜、よー寝た。』Mr.ガーミンが、やっと目覚めたようで、ひと安心。

 最後にクイッとひと登り。三国岳への縦走路と合流して県境稜線です。烏帽子岳山頂が現われました。
(9:45)  
 展望の利く場所があります。
北西に霊仙山の頂上台地がデカイ。
左端が三国岳、その右隣の奥は高室山
右端の奥が鍋尻山。見える見える‥。
 最高点の872mは展望もなく寂しい小広場です。ひよこさんと狗留孫岳から来たとき、激笹と奮闘してここへポッカリ着きました。なつかしい‥。
(10:10)
 余裕のよっちゃんで数分行けば、、、、、 
 三等三角点865mです。潅木が伐採され、養老山脈、藤原〜御池方面が望めました。ここで少し休憩をして下山路の北支尾根に入ります。
(10:15)

降りること1分弱、いい味したベンチの展望地がありました。
養老山脈を見ながら絶好のランチにするかと考えます。
が、まだ10時過ぎなのでもう少し降りましょう。
 尾根道は明確で二次林を楽しみながら行きます。すると先方に明らかに今までと違う尾根の景色が‥
 大ヒノキの先が、物見岩の天辺です。先端で折り畳み座布団を敷きランチにします。
(10:40)〜(11:25)

 ここは標高760mで地上までは550m、高度感タップリ。
ゴルフ場、細野・時集落、笙ケ岳の展望が広がります
「岐阜の山歩きベスト55コース」でこの風景を見たとき、どの場所で撮ったのかと思いました。
6年ぶりに謎が解けて嬉しい。(同本と同じ構図)

 ここから西内氏のガイドブックどおり谷へ向かえば“危険な山腹道”を行かねばなりません。
このまま尾根道を降れるかを現地で判断するつもりでした。
大ヒノキの下方にテープが見えます。決まりました。
 コンパスを北に合わせ尾根下山です。足場を選んで進めば、時々のテープが勇気をくれます。

 標高650mを過ぎ、左谷が植林になりました。


 ガイドブックにある谷への目印テープが、中々出てこなく不安になります。北へ向かっていた尾根が北西に変わり、注意していると‥485mあたりでバタバタといくつかの赤テープです。 

 転がる丸看から鋭角に南西方向にターンし、植林を切った道を降ります。
(12:15) 
 すぐにシャラシャラ音のする涸れ気味の沢です。ここがヒルの王国“鐘吊谷”だ。谷を左岸に移り、右岸へまた左岸へとテープを目印に渡渉します。
(12:25)

 
その後、危険な岩場に長く結ばれたロープがありがたい。
慎重に、確実に一歩を運ぶ。

3mの小滝に着き、緊張に一息つきました。
往きと違い厳しい自然の中でもがいています。ここではユーミンの曲は聞こえない。
(13:05)
 再び高度50mはある谷の上。水平を切った斜面の道は崩れ落ち、山側の靴エッジだけで進む。親指に豆。

 ロープがある所はまだいいけど、ロープ無しの崩壊斜面は怖い。ど緊張しまくりチヨコ。 
 県道が見えても安心は禁物。急斜面にゴロ石なので姿勢を低くしてズリズリ降りる。
 尻餅2回ですみました。水資源開発機構前に帰着。左の林道80m奥からの生還です。ガイドブックの出口は、ゲート右になってます。
(13:35)

 ここにもう鐘吊谷登山口の標識はありません。ひよこさんがいたら物見岩からピストンで戻る予定でした。単独なので少々無理をしました。反省‥
 牧田川に沿って駐車場へ戻ります。この道が滋賀に通じるのは来春かな?
(13:55) 

 山腹のお猿は()が、かいいらしい。『寛平か!』


 
       腰痛封じの旅(2)


 腰痛の原因が骨盤の歪みでそれを治せば痛みが消えることがわかりました。骨盤が右上がり左下がり、そのアンバランスのため腰を曲げ首も曲げ全身でバランスをとっていたのです。これでは腰や首が無理しているのは明らか。それが腰に負担をかけていたのです。

 整体院(カイロプラティック)で一発で治ったのですが、2日間後また痛みが戻ります。院長に聞くと長年の歪みは、正しい姿形に戻しても記憶合金のように身体自身が元に戻ろうとするそうです。そのため効果を診て何度も繰り返しの治療が必要とのこと。

 それで6回分の回数券を24000円で買いました。以後2ケ月通い症状は改善されたのです。しかし何度も24000円出すのはきつい。自分で何とかできないかと考え本屋に行きました。あるはあるは、腰痛関連だけで10冊以上。一冊づつ確かめます。

 ある本が目に留まりました。作者は元整体治療師で自分が治した患者が、何度も治療に来ることに疑問を感じたのです。そこで他力による治療に限界を覚え、自力の整体を考案しました。『これだ!』即、その本を1650円で購入したのです。

 早速、全28種類のカリキュラムを付属のCDを聞きながらやってみました。それはストレッチでもありヨガのようでもあります。見たこともないやったこともないポーズが新鮮でした。全身の関節を開き筋肉を伸ばし、最後に骨盤の矯正です。

 3週間で痛みからは解放されました。2ヶ月後、身体にある変化を感じます。5歳以上若返ったようです。毎朝爽快感があり、きびきび動作ができます。普通“どっこいしょ”なのに“あらよっと”動けるのです。また夕食後に入浴してから実施したためか3キロ痩せました。

 夢中の3ヶ月が過ぎ、その自力整体を終えます。継続には強い意志が必要で、治癒するとともに意欲も消えました。その最大の欠点は、全コース1時間必要なのです。でも自力整体をすれば、どんな効果があるか身体が覚えています。特に肩こりを取るポーズは抜群の効果です。今でもこったときには、活用しています。

 必要なとき頼りになる、それは今も大切な私の宝本です。 ■矢上裕著「自力整体法の実際」■