年始の恒例ファミリー行事も終わりました。1/5までは高速1000円なので道の混雑を考慮し、登山はそれ以降の予定です。骨休みに本日、映画「アバター」を見てきましたが何と大入り御礼の満席。内容は地球人がエイリアンとなって他の星を攻撃するというユニークなものです。
「カールじいさんの〜」は3Dでなくても見られる映画と思いました。「アバター」は3Dの必然性があり、映画を変えたと思います。地球以外の自然を描く創造力が半端ではありません。美しく斬新でスケールがあり、テーマ・人物のキャラクターもシンプルで肩がこらず、3時間の長さが気になりませんでした。
さて前年の「東海岳行を1/10楽しむ方法」の続編を作ってみました。私のHPは主に写真と文章で作られています。写真は文章よりはるかに情報力が多く、その役割は重要です。
そこでうまく写真を撮ろうと思ったのですが、どんなカメラでも撮影者がグッド・センスの持主でないとそれはできません。私は子供のころから絵心が全くなく、写真でも構図を決めたりテーマを表現することが苦手です。そこで色々なHPで実際の写真を見たり、テレビ講座でデジカメの撮り方を学んだりしました。
そこで発見したのは、撮り方の方程式を覚えて場面ごとにそれらを当てはめるということです。私が会得したパターンは、それほど多くはなく以下の方程式が主なものになります。
1.センター撮り
この方式は、写真撮影の基本で取り上げるほどのものではないかもしれません。上左の八千穂高原(09/06/14)で撮影した花は、パソコン画面に写真を映し物差しでキッチリとセンターを測ってトリミングしたものです。上中の志賀山(09/08/08)では池を中心に置きました。もちろん中心は物差しで測っています。
上右の尾高山(09.02.07)では両側の大木を枠にみたて観音六角堂を中心に置きました。
2.一点透視法
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」で奥行きを表現する有名な構図です。右の金華山(09/02/28)では、小川と木道が中心の消失点に向かうようにダ・ヴィンチばりに撮ってみました。
3.遠近法
これの方式は、よく使います。手前に道標や花・岩・石仏などを配置し奥行き感を強調するやり方です。
左の日向山(09/09/07)は道標を右手前に置き、傾いた「ハイキングコース」の先にひよこさんが来たとき、シャッターを押しました。その右の鬼面山(09/08/30)は、大木を手前にしたのですが、ひよこさんがまるで小人のように見えます。
4、画面分割
上左の行者還岳(09/05/27)では、シロヤシオの花を右上に寄せ画面を斜めに2分割しました。上中の守屋山(09/04/11)では、斜面で2分割しています。上右の奥入瀬渓流(08/06/12)では、滝を中心に上中下と3分割しました。この方法は、テレビの講座が教えてくれたものです。
右は銚子ケ岳(07/06/16)ですが、空と山と笹原で3分割しています。私は理数系なので、方程式とか幾何学的なものは比較的理解でき、撮影に役立てることが出来ました。
しかし感覚的なものは???…例えば「表現するテーマは二つまで(青空と美しい紅葉など)」と講座が教えていました。私は、一つの写真に色々詰め込みたくなる癖があり、よほど頑張らなければいけません。
5.トリッキー
その他の方法もいくつかあります。
上左は夕森山(06/11/17)の駐車場で車の下に潜り、登山口へ向かっていくひよこさんを撮ったものです。駐車場は、写真一枚で広さ・周りの様子・登山口が分かれば効率的です。上中の岩籠山(09/09/16)は、それが適った数少ない一枚。あ、やっぱりテーマが二つ以上になってしまいました。
斜面の勾配のきつさは、写真で中々表現できません。上右の風越山(09/09/26)では、右端の樹木が垂直になるようにカメラを傾けました。本当は中央の木が垂直になっています。このぐらいにしてやっと現地で感じた急登感が出ました。
16:9の横長写真サイズはワイド感を出せすが、高さを表現することは苦手です。巨木を写そうとした下右の三峰山(09/05/23)では、少しでも長さを出そうと斜め撮りしました。ちょっと不安定で不自然ですが、こんな写真が「岳行ノート」の中に1枚あると変化は出ます。
一眼レフにPLフィルターを付ければ、霞のかかった遠景や日光が乱反射する水面をクリアに撮ることができます。下中の夜叉ケ池(06/06/24)を撮った時、眼にはイモリが見えていました。ところが出来上がった写真では、光で水面が白く映っているだけです。
パソコンで補正すると何とその反射光が消えイモリが現れました。これはありがたい。ところが補正ソフトの欠点は色調まで変化してしまうのです。でもボヤっとしたものより、くっきりとして見やすいので展望写真ではよく使っています。
さて「東海岳行」の写真サイズは、4:3のアスペクト比(縦横比)でスタートしました。(下中写真)1年半が過ぎ夜叉ケ池(06/06/24)の岳行ノートで地デジ・サイズの16:9を初めて試みます。(下右写真)その後も4:3は続き、特別版として焼岳(06/10/21)富士見台(07/4/29)で16:9が再登場しました。
結局、スタートしてから2年5ケ月後の毘沙門岳(07/05/09)で横長サイズが定着します。以後は、外枠を広げたり大判写真も16:9に合わせたり、作っている私も飽きがこないように小さな変化を続け現在に至っています。
6.構成
「岳行ノート」は、TOP写真+20コマの写真構成です。作成には、まずメモ紙へ1から20までの番号を並べ、そこへ「1.駐車場、2.登山口、3.登山道…」とラフなストーリーを書きます。
それを基に番号に該当する写真を普通サイズ・大判サイズと写真の大きさに変化をつけ、パソコンに挿入するのです。TOP+20コマで○印を普通サイズ●印を大判サイズとすれば
○○○○●○○○○●○○○○●○○○○● となれば理想的展開。
山歩きでもこんなリズムで見所があると変化のある山歩きで楽しめます。
これは音楽の曲構成にヒントを得ました。ヒット曲には、サビという覚えやすくて情感溢れるメロディがあります。 「♪あ〜あ〜、川の流れのよに〜」これは曲の途中で登場する一般的な方法です。「♪渚のバルコニーで待ってて〜」この聖子ちゃんの曲は、サビから入り素早いツカミをしています。
7.単調さ
私もそういった曲の構成マネをして大判写真を途中に入れたり、時々しょっぱなに置いたりして「岳行ノート」がワンパターンにならないようにしました。また、ひよこさんの後ろ姿の写真がよく連続していますが、流れの単調さを避けるには2回連続が理想です。現実的には、3回連続を限度と決めています。
曲では、同じメロディを2回歌ったら、必ずと言っていいほど次には違うメロディがきます。そのため、ひよこさんのお尻からのショットばかりでなく、前から横から撮って写真に変化を付けたい。しかし、そのためには私が撮影作業で走り回らなければならなく、ヘロヘロにくたばってしまいます。
現場では思うほど出来ないのが現実です。右の銚子ケ口(06.10.28)は、私が不安定な斜面で踏ん張って立ちました。左からひよこさんに歩いてもらい撮影した努力賞ものの例です。
また山では遠景写真が多くなります。やはり流れは単調にしたくないため、3回続くのを避けなければなりません。そんなときは花やキノコ・道標などのクローズアップ写真を間に挟んでいます。
私はカメラにマニュアル設定ができても使いこなす技術がなく、撮影は100%オートでカメラメーカー任せです。一度の山行で300枚ほど撮りますが「ヘタな鉄砲も数撃てば」方式なので仕方ありません。けたたましく撮ったため、3年前購入したルミックTZ-3のレンズが傷付き、色調の再現性もおかしくなりました。
そろそろ買い替えしなければなりません。そこでカメラのカタログを集め、価格を価格コムや販売店で確認しています。もし皆さんが、今後の「岳行ノート」を見ていて『写真が変わった』と感じたら、私が安くてよいカメラを手に入れたのだと思ってください。
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