大６７　　“白谷雲水峡”

苔岩と清流の森
百名山踏破は、とても私にはできない。旅が好きなので日本の世界遺産巡りをしたいという望みがあります。最近では国立西洋美術館が登録されました。 　このように毎年のように増え、現在は登録数20件。全ての構成資産には行けませんが、登録では15件めぐることができました。さて自然遺産は4か所です。 　知床と白神山地は見学しました。小笠原諸島は遥かに遠い。屋久島は、日本初の世界遺産に1993年登録された島で行きたい場所です。 　いつがよいのか。どのように行くのか。ツアーは列車、船の乗り継ぎとアプローチが長い。とりあえず繁忙期の夏休みと台風期は避けたい。 　するとチラシに直行チャーター便で行くツアーがあったので思い切って申し込みました。飛行機は、名古屋空港発なので近くて便利です。	<コース入口> ドラッグスクロールで移動 大きい地図・ルート検索　　( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )

九州旅行は、ふっこう割が利用できる今がお得。名古屋空港から種子島に1時間半で到着。ロケット発射基地などを見学し高速船に乗れば50分で屋久島です。 　鹿児島南端から南に60kmにあり、大きさは直径約30km、周囲約100kmのほぼ円形の島です。宿泊ホテルは、公園に居ぬきで22年前に建てられました。 　抜群の立地で南に太平洋を望み、北はジャングルの上に割石岳1410m(左）からモッチョム岳（944ｍ）とどこかのアルプスのような景観です。
2日前、大変なことが起こりました。ヤクスギランドに行く道が、大雨で土砂崩れ。行程変更です。世界遺産エリアは島の21％、その西部林道へバスは走ります。 　野生のサルとシカは、其々3000頭、ひとは1.3万人です。途中、道路脇に小柄なサルたち。小柄なヤクシカは3頭見ましたが、バンビほどの大きさです。
ツアーのハイライト、白谷雲水峡の入口は標高620m。屋久島ツアーは、今が盛り、崩落事故でヤクスギランドに行けないので多くの旅行者がここにやって来ています。 　私たちは40人のツアーですが、10人毎にガイドが付きました。なお、これは資料写真です。 （15：15）
白谷川沿いを歩き、標高710mの弥生杉を周回するコースで1時間半のんびりウォークです。
整備された遊歩道なので安心して歩けます。
左岸から右岸へ橋を渡ると「憩いの大岩」と呼ばれる岩場です。面白くなってきました。
また橋を渡って左岸に戻ります。屋久島は、花崗岩でできた島なので川は一気に流れます。
この木は「二代杉」、切り株の上に種子が落ち、発芽生育しました。このような世代交代を「切株更新」と言い、いたる所で見られます。
ガスって来ました。40mの落差「飛流おとし」。音がすごいのでガイドさんに『今日は増水してるのですか？』『普通です。増水するとこんなものではありません』 （15：30）
湿度は高く、周囲は苔むしています。『苔の触り方は、手の甲を下から上へ‥いい感じでしょ』
『ここは苔の美しい場所ですよ。写真を撮って下さい』とガイドさんがお勧め。 　パンフなんかに乗っていたような気がします。北八ヶ岳で見るような苔むす岩々。
今日の最上流「さつき吊橋」に来ました。 『下をのぞいてください‥	大きなカメがいますね』 （15：40）
吊橋から弥生杉へ向かいました。ガイドさんは、島の土地を800坪300万円で購入しお店を営んでいます。中を川が流れ、滝もあるそうです。 　隣の地主さんが高齢になり500坪を買ってくれと懇願され30万円で購入しました。固定資産税5万円。土地は安いけど家は、材料を本土から運ぶので高い。
斜面を登ると大岩が転がっています。以前、上の岩が割れ、ここへ転がってきました。復旧に1か月かかったとのこと。
いよいよ弥生杉に近づきました。『知人の工務店がこの遊歩道を作ったけど道をこんなに回すことないだろうと言ったら、そうだなでもお陰で儲かった』
遊歩道で一周回り込むと弥生杉。周囲8.1m、樹高26.1m、樹齢3千年の巨杉です。 屋久杉では最も低い標高710m。屋久島では千年超を屋久杉と言い、それ以下は小杉です。 （16：10）
巨木に違う種族の木が2本巻き付いてしのぎあっていました。静かな戦いが行われています。	大きなヒメシャラ『この木は1年に1cm太くなる。20cmまでをヒメシャラと言い、それ以上はババシャラ』　おやじギャグ炸裂のガイドさん。
駐車場に戻るとドライバーさんとバスガイドさんが冷たいお茶と黒砂糖を用意していました。お茶は冷たいけど温かいおもてなしです。 （16：35）
ガイドさんに『屋久島はいつがいい季節ですか？』と尋ねました。 　『ヤマザクラと新緑の3月、4月はきれいですよ』　資料を調べると本当だ。

2016.10.31（月）23：10