96 “とみの北アルプス見所

 先回の岳行ノートは、以下の地形図のように「高沢山~大仏山~本城山」を周回しました。古刹・眺望・三滝。岩窟・城址が点在し、魅力的なコースです。見所が多く紹介できなかった「①円空窟」「②神滝」「③白滝」「④観音滝」をこの大道草96で表します。

 ルートには道標・CD盤の案内板が整備されていました。CDに書かれた「とみの北アルプス」さんは、高沢観音本城山を結ぶ「富野北アルプス」を整備・案内されています。山行調査でもレポのお世話になりました。

大仏山東の眺望地410mより 左:梨割山278m、中央奥:鳩吹山314m。
   
①円空窟(往復25分)


 大仏山から南西に5分降ると左に祠のような石積みと丸太のストッパーがあります。後の木にぶら下がる…

 CD「円空窟への寄り道/とみの北アルプス」。リュックをデポ、山腹道を東へ歩き、右カーブして尾根に移り…


 数十mで左のCD「円空窟/ここは大仏山の中腹~」に出合う。右谷へPPテープに沿い薄いふみ跡を急降。


 すると斜面に大岩。CD「この観音菩薩像は開眼供養を施したものではありません」 岩の左隣に…

 円空窟。CD「円空1632~95/この岩窟に逗留し仏像を彫って民に与えた」
高さが低く、寝る時くらいしか中に入られません。
ここまでの探索も楽しく、雰囲気があるのは良いですね。



                本城山にある小野城址井戸跡
②神滝(往復10分)


 本城山を東へ10分下山すると「神滝の崖/寄道コース」の案内板。細い山腹道に補助ロープがあり有難い。


 前に高さ10m以上のごつごつの岩壁が立ち上がっています。今日の神滝は、落ちる水滴の音だけです。

真冬になると岩壁に氷筍がカーテンのように広がります。長さ2mにもなるそうです。
昔、滝水や氷筍が熱冷まし霊水と信じられ、雨や雪が降っても山道を登って手に入れました。
    
③白滝(往復15分)


 尾根道の西の鞍部に「白滝」への分岐標。右後ろに「白滝まで130m/きけん」の注意札があります。


 なるほど山腹道には、危険防止の補助ロープ。小沢をまたぎますが、滝水の通り道でした。


 左に岩壁があり、白滝不動が祀られています。この先が急坂ですが、ロープがあるので降りられました。

 急坂から正面に10m以上の大岩壁が迫ります。
高さや雰囲気は迫力十分ですが、白滝の心細い水量が残念です。
     
④観音滝(往復15分)


 藤谷の避難所から北へ舗装道を300m、暑い上り坂。この「高沢観音」標識から用水を渡り、左岸を遡ります。


 30m進むと高沢観音(日竜峯寺)への分岐。直進してダムを右から回り込み、川へ降ります。

奥に5mほどで観音滝。本日一番の水量が多い滝でした。
日竜峯寺へ戻ります、暑さにバテて多宝塔鐘楼には寄りませんでした。
14年前、訪問したときの写真を掲載します。
   

 屋根のカーブが美しい多宝塔。鎌倉時代1194年創建、国重要文化財指定です。

 鐘楼(昭和11年再建)は、上がって鐘をつけます。(申し出不要)
2024.06.30(日)20:25