岳行ノート

矢坪ケ岳/美濃市  標高873m
2005.9.23(金)江南7時20分発 
           曇り時々晴れ 23℃ 
登り:計2時間25分(小休止含)
降り:計1時間40分(小休止含)
 台風17号が近づいてきました。3連休が、どうなるか分からないので早めに山に行きます。「瓢ケ岳」周辺で未登の「矢坪ケ岳」に出かけました。単独です。

 ガイドブックは、山と渓谷社「名古屋周辺の山200ベストコース」です。参考書は、「山歩記」さんのお世話になりました。

板取川むつみ橋より堂々の矢坪ケ岳
 







展望岩稜

矢坪ケ岳




※赤線は実測ではありません。
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」
 テレビが壊れた。電源を切らないとチャンネルが変えられない。おまけに画面が緑っぽい。家族からは矢の催促が飛び決断を迫られる。私も家長の端くれ、ここは何とかしなくては‥。

 『とりあえず山に行って考えて来るわ』ブーイングが、背中に投げつけられる。 <道草>に続く

 板取川のむつみ橋の向こうに「矢坪ケ岳」が、私を誘っています。
 蕨生(ワラビ)の里に着きました。幟の右側の駐車地が、売れたらしく進入禁止です。道の奥、右側の明神神社前は、転回地なので駐車できません。

 途方にくれます。運良く、犬と散歩中の方のお世話でご近所の駐車場に止めさせていただきました。
(9:30)
 出発すると明神神社のすぐ先で、地道の登山道になります。草が茂り雨露で濡れています。
 撥水機能を放棄した登山用ズボンは、ビショです。沢にかかる丸木橋を渡ると草道から開放されます。
(9:40)
 すぐ正面の大杉前を左に曲がり、ヒノキの植林地を登りました。いよいよ頂上まで続く急登の始まりです。
 岩が出てきて、やがてシダの道になりました。樹幹から東の尾根のピークが、見えます。
 この倒木の道を過ぎるとこのあたりの山では、おなじみの道標がありました。
珍しく鉄杭にネジ留めです。
スタートしてから30分弱、経ちました。
((10:25)
 岩稜が正面に見えると左に折れ、この黄杭があります。そして岩稜を登られそうな所があったのでチャレンジしました。

 -お勧めしません-



 ※帰路、ここで少し道を間違えましたが、この道標を見つけ修正できました。
 岩稜を登ると視界が開け、置車も見えます。
岩の上り下りで体力と水分と時間(15分)を消費してしまいました。
 元の道に戻り、巻き道を進むと岩稜頭の展望地が右手にあります。なんのことはない危ない岩登りをしなくても、ここで展望を楽しめます。『ガックリ!』
(10:45)

正面奥が「誕生山」で右端のピークは「天王山」
 気を入れ直し、再び急登に入ります。所々、頂上の反射板があった頃の階段が残っていました。
 ここで二手に分岐しますが、右方向は山腹道で降りです。楽な道の誘惑を振り切り、テープが招く左の尾根道で急登を続けます。
 『まだ続くのかい』
(11:05)
 純白の身体にトゲが異様です。シロオニタケ(白鬼茸) の貫録勝ちで、とても食べる気になりません。
 巨大蛇のような倒木の横を通ります。周りは雑木林になり巨木が目立ってきました。

『おお!』

 突然、荒れた白肌のミズナラが、静かに迎えてくれます。
夜、出逢ったら少し怖い。
 長い急登が終わり、道は右に曲がりました。笹が増え、登山道に覆い被さるようになります。
(11:35)
 笹の葉に白い薬が、撒かれてます。根の所にも積もっている。良く見ると木の粉です。キツツキの仕業かと思い、上を見ますがその跡が見当たらない。

 同じものが数箇所ありました。世界不思議発見!

もみの巨木
 『うわ~!道が見えねえ~』
不安な気持ちはあるけれど進まないと‥。

 『着けた!』
尾根の急登一本道が終わりました。

 展望はありませんが、充実感はあります。里で犬を散歩されてた方が『以前は眺望が良かった』言われてました。

 ガイド本は、木に登れば展望が楽しめると挑発してますが、中高年は無理はしません。
(11:55)~(12:50)
 右は新用具の携帯蚊取です。歩行中、腰や胸に着けてみましたけど、顔の廻りに来る蚊には無視されました。食事中は、効いたようです。

 ひよこさんは昨夜、味噌汁を用意してくれたけど今朝、私に渡すのを忘れました。お蔭でヘルシーな白湯(サユ)で合格!
 キアゲハ(黄揚羽)がテリトリーを守るため、他の蝶が来ると追い掛けています。オスは開けた山頂部で占有行動をとるそうです。
(三男山男さん)


        ~ゆったりのんびりタイム~
 実は、北に続く「今淵ケ岳」まで縦走の予定でした。でもそこに行く道の写真だけ撮って下山します。なぜならアキレス&フクロハギが、お祭りしそうなので‥。

 急登は、急降になりストックを使った注意深い歩行の連続です。

 帰路の登山道で見つけた小さなキノコ。暖色のツートンカラーでいい味出しています。
ハナグサイグチ(三男山男さん)

左:ミズヒキ(水引)        中:オナガアゲハ(尾長揚羽)   右:キツネノマゴ(狐のまご)
 あの丸木橋が、見えてきました。

 駐車場を借り、お世話になったおうちにご挨拶します。
(14:30)

 縦走予定だった「今淵ケ岳」の麓の瀧神社に向かいました。

 縦走待ちの「たたみ君GTX」が、瀧神社の御神木で待ちくたびれています。

 電気店の怪

  壊れたテレビは、ブラウン管29型です。ひよこさんは、薄型の液晶を熱望しています。ワイドテレビの32型では、今より幅は広くなるが高さが縮んでしまう。どうせ買うなら37型にしよう。夢はどんどん膨らむ。

 各務原に大型電気店が出来たので買う気満々で行ってみた。壁面陳列は、薄型ワイドテレビばかり。どれも感動のクリア映像だ。32型は20万円代、37型なら30万円代。その価格がなんとも感じられないほど私たちはヒートアップしている。

 係員(多分メーカーの応援者)に気になることを聞いた。『ここに映っているのは、BSやCSのデジタル放送ばかり。うちは99%、東海とかCBCのアナログ放送を見る。ちょっとその映像を見せてくれないか?』『いいですよ』と言って彼は、リモコンを操作した。すると『あれ、あれ???』と首をひねる。

 『アナログ放送のアンテナが、接続されてません』と彼が言う。理由を聞くと『デジタル用のテレビでアナログ放送を映すと画面が大きい分ぼける。そのためアンテナを接続してないかも‥。液晶テレビを買った人が、店で見たクリアな画面じゃないと文句を言うこともある。』と話す。

 『いずれ全部デジタル放送に切替わります。』『それは何年後なの?』『2012年です。』『え?7年後!』

 愕然とした。アナログ放送を綺麗に写すのは、走査線など規格があったテレビが一番だそうです。結局、安価な従来型ブラウン管29型を購入した。リモコンでテーブルが、廻るのがちょっと嬉しい贅沢。薄型液晶テレビは、7年経って半額になった頃買おう。

※デジ放協会:アナログテレビ放送は、平成23年(西暦2011年)7月24日まで