岳行ノート

           ひのさん                          
日野山 794m/福井県越前市

2017年9月10日(日)


秋色の海に浮かぶ越前富士


 今年は泰澄法師(タイチョウ)白山開山1300年に当たり、イベントが行われています。福井県は来年3月まで記念のスタンプ巡りを実施中。

 越前五山のトレイルマップも発行。五山は、白山2702m、越知山613m、吉野ヶ岳547m、文珠山365m、日野山794m。初めて知りました。

 白山以外未踏で制覇目指して日野山を登ります。ネットでは殆どピストンのレポです。偶然、スマホで周回道を発見。挑戦してみます。


 雨後は滑りやすいらしく晴れの翌日を登山日にしました。教科書は、山と渓谷社刊「新・分県別登山ガイド/改訂版」です。

 参考書は、スマホアプリ・YAMAP/日野山を参考にしました。
<駐車場>
ドラッグスクロールで移動

大きい地図
  北陸道南條SAのスマートICで下り、日野川右岸を県道202号線で北上します。5km走り‥


登山者駐車場→焼餅岩→比丘尼ころがし→▲日野山→萱谷分岐→鉄塔分岐→登山者駐車場


※赤線はGPS軌跡  ●は主な分岐点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前6時45分   晴/25℃
駐車地:午前8時50分   晴/25℃
標高差:(54m→794m)740m
往:2時間45分(三角点まで、小休止含)
還:2時間05分(ランチタイム除く)
所要時間:4時間50分


 中平吹町バス停前、町体育館の登山者駐車場に置車。右ピークが山頂です。日野神社まで400m、5分歩きます。
(9:05)

日野山は、古くから信仰の霊山、神社創建は1100年前と由緒があります。
福井県の「白山開山1300年記念企画」ののぼりが立っていますね。
登山の安全を祈願し、本殿左の舗装道で奥へ行くと‥

 イノシシ進入防止のヘンス、扉を開閉して進みます。「クマ出没注意」の表示もありました。

 参道は、少し広めの登山道といった感じです。道脇で年代モノの延命地蔵が見送ってくれます。

 しばらく沢の左岸を歩き、コンクリ橋で右岸へ移動。道は枝分かれ、右が古道です。地形図に破線で表されています。

 古道は草がうるさそうで、左の沢沿いの良い道を選びました。沢音を聞き、突堤をいくつか越えると‥
(9:30)

 確認したかった分岐点。下山時、左から合流します。その際、渡渉するので見ると沢幅2mで転石がありました。
(9:40)

 ここを右折し沢を離れると一転、急勾配になります。石段を登ると‥

 スポットの「焼餅岩」 昔、クズ米に干し菜を混ぜ焼いた餅に似てるところから名付けられました。と案内板に書いてあります。この先に‥

 次は「石の唐戸」 この里にいた増兵の光林坊が追われてここに隠れたと伝えられています。中に入る気持ちにはなりません。少し先に‥

「弁慶の三枚切り」 昔、武蔵坊弁慶がこの石を三枚に切って力を試したという言伝えです。
昔の人の創造力や説得力を感じます。個人的にはこういう話しは好きです。
(10:05)

 小石の道に水が流れています。昨日は、予報では1日晴れでした? 舗装林道に出合い横断すると5分で再びその林道に出合い横断。

 プラ階段を登り室堂五合目に着くと入口に不動明王。火炎を背負い、右手に剣、左手に索縄を持ち怒りの表情は迫力あります。夜、見ると怖い。


 室堂の広場には、水場や休憩所があり小休止に最適。でも山は残暑に覆われ湿度も高く、凍らしたポカリが上手い。
(10:30) 

 直登する古道(左)とは、何度もクロスしますが、あまり歩かれていないようです。右の登山道は、赤土で雨後は滑りやすそう。やがて‥

 このルートのハイライト? 比丘尼ころがしと呼ばれる急登入口です。左に迂回路がありますが、ポカリ一口を飲んでいざ挑戦。(10:55)

日丘尼(ビクニ)は、出家した女性の修行者です。昔、日丘尼が女人禁制のこの山を登りました。
神の怒りに触れ、ここで転げ落ちたそうです。ロープを握り、足場を決め慎重に登ります。

標高を200m上げるのですが、いい加減登った所で迂回路に出合いました。ヤレヤレ‥
ころがらずに終わったと安心したら、すぐ第二部大比丘尼ころがしが待っていました。
グッショリ、大汗かい太郎です。休憩込みで40分、抜けると鳥居を潜り、山頂に出ました。


 日野神社奥の院が建ちます。1628年に建立され、老朽化のため35年前に改築されました。眺望は‥
(11:45)


 東に中央唐木岳738m、左奥部子山(ヘコサン)1484m。今日は白山・御嶽山を望めません。日本海もボケけている。

 東南に少し歩くと2等三角点794mがあり、南の南越前町の展望地です。


山頂に戻り、休憩所で日陰ランチ。地元の登山者が未明に大雨が降ったと言われ、予報外れてた。
(11:55)〜(12:30)

下山は、周回するため北の登山道へ入ります。
1分で古い御堂が建つ台地。ここから北に驚きの大展望。
武生市の黄金の田園地帯を北陸自動車道が走り抜けます。


 御堂から尾根道は急降になりました。岩が露出した足場の悪い道が続きます。ブナの巨木を巻いて登る人も苦しそう。

 併行する補助ロープが有難い。やがて分岐点に着きました。右が北東へ降りる萱谷登山道。左の「荒谷登山口→」へ歩きます。(12:50)

 周りは落葉樹林で緩やかに&穏やかに行けるかと思いきや、5分ほどでロープ場が出現。還りもぬかりなく厳しい。


 勾配がなくなり荒谷分岐。尾根道を直進します。2分でこのピーク手前の鉄塔分岐。「20→」左の山腹へ。
(13:25)


 つづら折りの道にロープ場があり、右には鉄塔巡視路のプラ階段。でも今までの急登・急降よりは楽です。

 ようやく沢音が聞こえ渡渉地点に出ました。試しに大岩に足を置くとヌルッ。下の石を選んで安全渡渉します。
(14:00)

 5コマ目の分岐点に合流。右折して往きの道を戻ります。参道登山でちょちょいのちょいかと考えたけど甘かった。
大汗かい太郎駐車場着(14:30) 

 
東海岳行
  “じいちゃんの発明” 

 じいちゃんは革製品を作る工場を兵庫県で経営していました。初孫が生まれたのですが、ダニアレルギーで親子とも大変苦しんでいます。孫を助けたい一心でダニの研究を始めました。そして10年、とうとう子供にも安全なダニ退治の方法を発明したのです。そのころ、孫は中学生くらい?

 それは、ダニの好む香り突き止め、それで誘引してダニを乾燥させ捕獲するというモノ。ゴキブリほいほいのように粘着捕獲ではなく、ミイラ化するという所がナイスアイデアです。工場で製品化したこの「ダニ捕りロボ」は発売すると良く売れ、10年で累計1000万個を突破しました。

 会社名こそ日革研究所ですが、この商品がもちろん主力です。このストーリーは初夏、ニュースで見ました。ある家庭で子供が『痒い痒い』というのでダニを疑いこの商品を試します。押入れ、ソファー、布団に仕込みました。3ヶ月の有効期限後、商品を研究所に送り検査してもらいます。



 その検査費用は1万円。1ヶ月後結果が送られてきました。押入れ・ソファーは、百数十匹。多いか少ないか? 200匹が境界ラインのようです。でも押入れを開けると100匹のアリさんがいたら大騒ぎ。100匹のゴキブリなら手が付けらません。

 人を噛むのは主にツメダニという種類です。大きさは0.3〜0.8mで老眼ならアウト。恐ろしいマダニは、2〜4mmです。布団には‥恐怖の1050匹! そりゃ痒い。ダニに添い寝されるのはいやです。私も梅雨に入り脹脛が痒くなりました。乾燥肌になったかと思っていたのです。 

 そのうち腕も痒くなり、ダニにやられたようです。以前、道草「知らぬが仏」で布団のダニをやっつける方法を記しました。布団乾燥機で60度の風を20分送るのですが、暑い時期に部屋も布団も熱くなるのが難点。丁度、ニュースで「ダニ捕りロボ」を知り、ネットで探しました。



 ニュース後なので飛ぶように売れたのか単品の在庫がなく、1000万個突破記念の商品しかありません。それはラージ2個とレギュラー3個がセットされたモノで8000円の価格。随分お高い。

 迷ったのですが、痒みには勝てない。決断して注文しました。3日後に配達され説明書を確認。レギュラーは畳一枚の広さに効き、押入れやシングル布団へ。ラージは2畳分でカーペットなどへ仕込みます。ケースは繰り返し使い、誘因シートは、3ヶ月後に取替えなければなりません。

 別売シートは1枚1000〜1500円。中身の誘引剤には吸湿セラミックが含まれ、ダニはそれを食べ干からびます。死骸はマットに閉じ込められ3ヶ月後にゴミ箱へ。化学物質は使用してなく食品粉末・自然乾燥物質・香料(食品添加物)で出来ています。これなら子供やペットに安心です。

       

 布団やカーペットの隅に置きます。真ん中では寄ってきたダニが人に噛みつくかもしれません。上に置くとすっ飛ばしたり、気持ち悪いと思う人もいるので下に置きます。ダニは、繊維ならいくらでも潜らる。この方法は即効性はない。まず布団クリーナーでダニの糞などを除去。

 「ダニ捕りロボ」を仕掛け、1日、2日‥変わりません。3日くらいで少しかゆみが減りました。1週間で効果てきめん、気持ちのいい布団になり気分良く睡眠できます。10月に3ヶ月の有効期限が切れますが、秋・冬・春は布団乾燥機でやっつけ、夏は「ダニ捕りロボ」に切替える予定です。

2017.09.12(火)23:35