岳行ノート
根尾の滝 850m/岐阜県下呂市

2025年7月24日(木)


根尾の滝は落差63mを誇り、「日本の滝100選」の名瀑



 6月21日に納涼「厳立滝巡り」をしました。ただ、クライマックスの根尾の滝が、時間の都合で行けなかったのが心残りです。

 そこで1ヶ月経ち、ジオンさん・Iさんと3人で納涼滝巡りに参じます。根尾の滝ルートは、2020年の豪雨で吊り橋が流失しました。


 登山道は複数個所で崩落、梯子・足場は折れ曲がり通行不能です。復興プロジェクトが立上げられ、クラウドファンディングで資金調達。

 歩荷ボランティアの活動もあり、2024年11月ルートが復活しました。R41の小坂温泉郷南口交差点よりr437に移り、厳立公園へ走ります。
駐車場
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大きい地図
根尾の滝駐車場→あまどり岩展望台→▲根尾の滝→吊橋→根尾の滝駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点

江南発:午前7時35分 晴れ/26℃
駐車地:午前9時20分 晴れ/23℃
高低差:-140m(950m→810m)
往:1時間30分(山頂まで、小休止含む)
還:2時間15分(ランチタイム除く)
所要時間:3時間45分


 がんだて公園から車で5.5km・20分林道を走ると根尾の滝駐車場です。トイレの横から林道を先に歩くと…
(10:55)


 150mで「根尾の滝遊歩道入口」の標柱。林道に分かれと、吊り橋まで800m、根尾の滝まで2.7kmです。


 すぐに旧御嶽山登山道2合目の石標と解説板。1785年覚明行者が、誰でも許可なく登られるようにしました。


 斜面の降口から150m降下。右に熊鐘、左に「16折↘」の札、登山道が折れるたび折数が明示され楽しい。
(11:00)


 本当に16回の折り道です。整備されていて、危険個所はありません。下に濁河川(ニゴリゴ)の轟音が聞こえ…


 鎖と岩に打ち付けたアイアン・ステップで吊り橋に乗ります。

2年前復旧しました。歩荷ボランティアの皆さんが運んだ材料で出来ています。
長さ35mほどで少し揺れますが、感謝を込めて渡りました。
(11:30)


 右岸に渡ると、いきなり崖の急登で高度を10m上げます。あまどり岩展望台まで500mの案内板。


 川沿いのトラバース前に平坦地があり、ガイドテープが付いてます。


 カツラ・サワグルミ等の原生林になると、あまどり岩展望台。対岸に…
(11:30)

あまどり岩厳立と同じ御嶽山の溶岩流によって形成された柱状節理の断崖です。
初夏になると下部の窪みにイワツバメが営巣し、今も飛び回っています。


 展望台からは、高度感のある山腹道です。荒れた個所は整備されていますが、慎重に辿ります。


 濁河川に入渓。滝展望地まで地図の軌跡は、左岸へ渡渉していますが、実際は右岸を遡ります。
(12:00)


 『涼しい~』 根尾の滝は、濁河川本流で随一の落差63mを誇ります。ランチします。

 「尾根が集まった場所」という地形的特徴から「根尾」と名付けられたとされます。
(12:05)~(12:30)


 滝に近づくための梯子が岩に掛かってます。左の岩に鉄ハンドルは、土砂が積み上がり、用済みになりました。


 ランチを終え、ピストンで下山。復旧した崩壊地には、補助ロープがあります。
(12:50)

吊り橋から濁河川上流。
(13:15)


 16折の往きは降りでしたが、還りは150mの登りになります。汗でしとどになるんですよね。休憩しよ。

 標高950mの駐車場着
(13:55)


 乗車したら唐谷駐車場へ10分ほど走ります。この豪快な唐谷滝と美滝壺のあかがねとよを10分見学。



 往きは逆光だった厳立が、いいライティングです。この後、お2人に近くの牛の鼻づらを案内しました。



東海岳行

  “三弦トラス橋”

 中津川市付知町付知川三弦トラス橋という珍しい形の三角橋が架かります。国道256号線の付知峡大橋中央橋の間です。前から気になっていたのですが、最近登山した東白川町の寒陽気山から近く下山後に行きました。

 橋近くの付知グランド駐車場から歩くと入口に「犬も狸も入れて皆さんの
散歩道です。マ? 良心?」と面白い注意書。総合事務所は「原付・シルバーカーの方は歩行者を優先して下さい」とマジメ。(下右)長さは約160m、人が擦れ違える幅の人道橋です。


 橋げたをトラス構造で補強した造りで、トラスは三角形の集合体のこと。パイプが床に繋がり水路橋を兼ねているのでしょう。(下右) また床材は、パンチングメタル仕様で歩行者の安全確保と雨水の配水をします。錆が残念だけどかっこいい。

   

 付知川は、大きな音をたてていました。橋の下流側には流れによる洗掘防止にテトラポッドがギッシリ並べられ、中央にコンクリの魚道があります。(下左) 狭められた流れが音を立てているようです。下流を見ると清流に立つ釣り人の姿。(下右)

   

 9mほどの鮎竿を手に流れの緩急を見極めながらおとり鮎を泳がせます。まるで水と対話するような情景です。愛すべき橋は、1980年9月竣工し藤山橋と言いますが、三角橋のほうがシックリします。
2025.08.03(日)21:30