七洞岳 778m/三重県大紀町 |
---|
2010年1月17日(日) 野原新田から向こうに七洞岳の山頂 (駐車地まであと4km) |
|
予定していた岐阜の山は、新雪が積もったようです。そこで寒さが一段と厳しい中、気候が穏やかな山域を目指すことにしました。 三重県大紀町(タイキチョウ)の七洞岳(ナナホラダケ)は、家から140qの距離です。歩行が2時間40分と運転時間と変わらないくらい。 調子が良ければ、東隣の獅子ケ岳(シシガダケ)とW登山してみましょう。大紀町へは、昨年4月の姫越山(ヒメゴヤマ)以来、久々となりました。 教科書は、山と渓谷社「名古屋周辺の山200」です。参考書は、多くのHPにお世話になりました。 |
<駐車地> [-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動 |
P ↓ 小さな神社 ↓ 山小屋 ↓ 稜線出合 ↓ 大展望岩 ↓ ▲七洞岳 ↓ 新道分岐 ↓ 藤コース分岐 ↓ 林道終点 ↓ 川沿いの林道 ↓ 白滝 ↓ P ※赤線はGPS軌跡 ■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江南:午前6時10分発 え?マイナス2℃ 晴れ、地元の方は気さくで親切 |
周回:1時間20分(小休止含) 1時間40分 ◆所要時間:3時間 |
紀勢自動車道の勢和多気インターで下り南下しました。宮川にかかる野原橋を渡り走ると、お茶畑に霜が降りています。 |
|
集落からお婆さんが坂を上がってきました。『86年間ここに住んで去年初めて七洞岳へ登った』チャレンジに感心。 今日は、山に新道を作るため神社に村人が集まるそうです。途中、数台の軽トラに道を譲りました。 |
|
コンクリート橋の手前で駐車。歩きだすと荒れ道で危うくタイヤに悲鳴を上げさせるところでした。大勢の声が聞こえ‥ (9:05) |
|
十数台の軽トラが広場に止まっています。『お早ようございます』山頂の立木を伐採すると言われました。 |
|
その広場の小さな神社を見て、尾合川沿いに林道を進みます。 |
|
すぐ「七洞岳山小屋」と掲げられたトタン小屋に到着。横にぶっとい巨木がすごい。 この辺りは『時期がくるとヒルが出没するよ』と教えてもらいました。渡渉するといよいよ登山道です。 (9:15) |
|
ひよこさんはダブルストック、支尾根のヒノキ林で高度を上げていきます。 人工林に飽きたころ右のプレートにダメ押しされ切ない。 そこから10分ほど登るとヒメシャラなど落葉樹が目立つようになり‥ |
|
北斜面の道から主尾根に乗ります。陽光に明るいアセビの緑。傾斜は緩み稜線漫歩と思いきや‥ 小さな風が頬を触りとても冷たい。大きな風でなく良かった。稜線では4月中旬にカタクリが咲くそうです。 (10:00) |
|
やがて左に大岩壁があり、展望岩を登ります。思ったよりも小広い岩上で日差しをさんさんと受け‥ (10:10) |
|
南東に南伊勢町の五ケ所湾。地球は丸い‥いやカメラの水平がとれていません。降りて苔の石灰岩の道を行くと‥ |
|
砲台のような丘が一等三角点山頂でした。2組の方々がランチされています。私達は食事を持ってきていません。 (10:25) 伊勢湾から熊野灘、紀伊山地〜と感動のワイド・ビュー。東方面が、植林で見えないので360度未満です。 |
|
北西を見ます。左の鋭鋒が伊勢の槍ケ岳、局ケ岳(ツボネガタケ)1029m 写真中央が尼ケ岳(アマガタケ)958m、二山の間のもっこりは大洞山(オオボラヤマ)1013m。 手前の山沿いには、紀勢自動車道が横切っています。パノラマを楽しんでいると‥ 突然、私達が到着した反対の西側からチェーンソーを担いだ人が現れました。 その方の話を聞くと村人15人ほどで山頂の周りを伐採して展望を良くするそうです。 新コースで来たと言われたのでそのルートを尋ねました。決定!下山はそこを辿ることにします。 (10:45) |
|
西に降りると自衛隊のヘリポートです。そこで3人の村人に逢い、更に詳細なルート情報を教えてもらいます。 みなさん、気さくで親切な人です。 |
|
細尾根を行くと、右写真の雑木林に新しい道標がありました。 最下段の「野原新コース」を進みます。 (11:05) |
|
右折した支尾根にはツキヨタケ。それからすぐ植林地です。5分で小さな崖で行き止まり、左方向にテープがありました。 |
|
そこから大岩を回り込みます。 やがてアカマツの平坦な尾根になり‥ (11:15) |
|
この分岐までは藤コースのルートです。ここから野原登山口までは、赤ヒモに沿って進むようにと教えられました。 つまり赤ヒモが新コースですが、まだ所々整備進行形です。 (11:40) |
|
赤ヒモがつながっているけど、まだ道が出来ていない斜面は適当に降ります。完成は3月予定だそうです。 私達は登ったらとっとと帰るけど地元の男衆は総出で道を作られ、感謝の気持ちで一杯になりました。 今日は感心・感動・感謝の三感王。やがて林道終点です。 (11:50) |
|
地道を30分降ると舗装道に変わり、進入禁止ロープを越えます。駐車場は冬の坂道の300m先です。 途中左に‥ (12:20) |
|
白滝の表示があり、三段の滝があります。最上段の途中で左に大きなツララ。 駐車場に着いたら野原公園へ行き、ランチでラーメンライスを食べましょう。 (12:25) |
|
東海岳行 |
|
“散歩” | |
“ともだち”の誕生日に彼の家に招かれました。いつものように私達二人が来るのを庭で待っていてくれます。彼の部屋で話をしました。話題は好きな車のことかと思いきや、最近は恐竜にはまっているようです。ティラノザウルスや何とかザウルスと次々と名前が口からほとばしります。 話にも飽きた頃、“ともだち”を散歩に誘うと一瞬で目が輝き、防寒着を一枚重ねて二人で外に出ます。家の周りは田圃で農道に出た途端『走ろう』と言われました。『よ〜いドン』2回ほど競争しましたが同着です。私が『スキップしよう』と映画で見たマイケル・ジャクソンばりに大股で大手を振って見せます。 彼は、左右の足で交互にケンケンするだけです。どうもまだスキップは苦手のようだ。車道を渡ると小学校です。男子が校庭のコースを走っていました。長距離走の記録会のようです。ずいぶん先頭とビリは差があります。彼が私に耳打ちしてきました。『デブの子が遅い』シビアなものの見方が結構出来るようだ。 小学校に沿ってひと廻り歩いて行くと、公道なのか広い庭なのか分からないところに出ました。私が先に行くとやはり人の庭。彼が『走って逃げよう』とダッシュ。すぐ狭い道に出てホッ。先に大きな木が道端にあり、下にビッシリどんぐりが落ちています。 殆ど踏みつけられていますが、二人で探すと綺麗な形のが三つ見つかりました。彼が『持ってて』と言うので私のジャンパーのポケットにそれを入れます。小学校を一周すると『こっちへ行こう』と手を引っぱられます。少し歩くと小さな公園があり、彼が砂場へ走り出しました。 『危ない!』私が叫んだけど彼は勢いで停れません。戻ってきたので『ほら、見て。犬のウンコ踏んじゃうとこだった』と砂で迷彩されたモノを指さしました。ギリセーフ差で『あぶなかった〜』と胸をなでおろしています。視野が狭いようだ。そこでキノコ型のコンクリート・テーブルに二人で腰を掛けお喋りしました。 風も出てきたので帰ることにします。車道なので手をつなぐ。すると5階建てのマンションの横を通る時、非常階段を見て『上まで登ろうか』と請うような目をします。3pくらいの鉄柱に囲まれた螺旋の鉄階段です。『怖くないの?』『うん』恐怖を忘れさせるため『数を数えて登ろう』と提案します。 『いち・に・さん‥35・38・40・43‥』まだ数え方は、マスターしてないようだ。鉄柱に間隔があるので下が丸見えで高さが増してくると私が緊張します。とうとう最上階まで登り彼が顔を上げ、その高さを認識しました。風も強い。『下りよ』そこにはひと呼吸いただけで降ります。 角を曲がるともう家は近い。近所の家の庭につながれた大きな犬が私達に吠え掛けます。私が犬に『大丈夫だよ』と言うと彼も『だいじょうぶ、だいじょうぶ』そして家の前の用水に来ると『ここで、こ〜んな大きなフナをとったよ』と両手を広げました。 その夜、5歳の誕生パーティが終わり、ひよこさんと庭に置いた車に乗ります。彼も両親と玄関に出てきて手を振りました。エンジンをかけシートベルトを止めると窓をコンコンと叩く音。いつのまにか“ともだち”そこにいて、窓ガラスを下げると手を伸ばし 『どんぐり!』 私はポケットから3つ取り出して彼の小さな手に乗せました。記憶力は良いようだ。 |