2016年1月16日(土) 伏せたお椀のような山容 (国道151号線柿の口より/左が山頂ピーク、右は東尾根565mピーク) |
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地元愛知県の山を、昨年3月「黍生・飯盛山」以来登っていません。そこで奥三河東栄町の里山へ行きます。愛知県では右上のエリアです。 御殿山は、平安時代の悲しい伝説が残ります。木曽義仲の家臣の孫娘千代姫が、眼病平癒に山頂へ向かう途中亡くなくなったお話しです。 里人は弔って山頂の大村神社(千代姫神社)に祀りました。御殿山の名は「月の御殿」と呼ばれる高貴な方の館があったことに由来します。 ここはヒル山。最盛期は登山口から山頂まで途切れないようですが、今なら大丈夫。2月13日開通する新東名高速道路が便利ですが待てません。 教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド 愛知県の山」です。 |
<駐車場> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
三遠南信自動車道の蓬莱峡ICで下ります。国道151号線を走り‥ |
槻神社駐車場 ↓ 尾根分岐 ↓ ▲御殿山 ↓ 岩斜面前分岐 ↓ 槻神社駐車場 (下山後、北東を探索) ※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南発:午前8時45分 快晴/3℃ 駐車場着:午前11時25分 快晴/8℃ |
往:1時間15分(山頂まで、小休止含) 還:1時間05分(ランチタイム除く) 所要時間:2時間20分 |
東栄町中設楽交差点で左折。県道473号線に移り、1.6km走ると右に「槻神社/御殿山登山口」の標識。 山手へ道なりに御殿山南斜面の月集落を1.6km走ると十字路です。「槻(ツキ)神社→」の道案内で右折。 |
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約700m斜行し、ヘアピンカーブを曲がれば終点、予想外に広い槻神社駐車場です。 集落の産土神(ウブスナガミ)として信仰され、スギの大木が並びます。鳥居を潜り安全祈願。 登山口は、写真左端の坂道を登ったところです。 (11:50) |
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ここが登山口。スギの落ち葉を踏んで‥ |
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トラバースの道を歩いて竹林を抜けました。登山口から5分で十字路に出合い右折します。 |
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道は千代姫参道、植林の長い石垣沿いに辿りました。 |
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京大では植物原料の新素材を研究しています。そのナノセルロースファイバーは軽量で鋼鉄の5倍強く、耐熱性も高い。 ライバルの炭素繊維の原料は石油石炭です。豊富な間伐材の活用が可能で、日本の素材力に期待したい。(WBS) |
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セルロースたっぷりの植林が切れ、青空天井の岩斜面に出ました。 おびただしい量の岩で、さすがにここは植林できなかったようです。 山腹の登山道は100m続き、再び植林となり‥ |
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右折点の尾根分岐。直進しないようストッパーの木、道標、マークなどで。急勾配になりました。 (12:20) |
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ジグザグと高度を上げます。分岐から約10分で尾根になり、傾斜は緩くなりました。眺望はありません。 |
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尾根道を行くと岩のブロックがある崖の展望地です。伸び放題の松をカットしたらもっといい眺望でしょう。 南方、枝間から‥尖峰は明神山1016m。手前が尾籠岩山(オロイワ)700mです。’11年4月、山行しました。 (12:35) |
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更に登ると標柱が2本あります。「千代姫神社参道→」「御殿山共有林」 横に天狗様、年代不明です。 (12:45) |
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5分進むと注連縄の巻かれたスギの大木が並びます。樹齢600年? 1本は枯れていますが、これは二人でも抱えきれない幹周です。ここにも石仏。 「三澤組もろや 丹次郎建立」とくっきりした彫字があり、時代物ではないようです。 |
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間もなく大木と石垣を組ん廃屋が見えました。いつ崩れてもおかしくありません。右に‥ |
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小さい狛犬。運び上げるのは大変だったでしょう。狛犬の右に一対の石仏、「大正十四」の字が読めました。 そのころ石仏が祀られたようで、何か記念行事があったのでしょうか。石段を上がれば‥ |
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新しい大村神社(千代姫神社)神殿。左の大木は落雷で焦げ折れています。火災が発生したかも。 と思ったらガイドブックでは、昭和34年の伊勢湾台風で全壊し再建されたとなっています。 |
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神殿裏が御殿山三等三角点山頂。樹林で眺望は開けません。風があるので神殿の下でランチしました。 (13:20)〜(13:45) |
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下山は早い。尾根分岐へ30分で戻ります。往きの時、岩斜面端にあるこの分岐が気になりました。 (14:20) 時間があるので下山せず、分岐を左へ折れてみましょう。5分の登りで道は薄くなり、杣道になりました。 |
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植林の急斜面、杣道を選びつつ辿ると下に登山道発見! 何だ、往きに歩いた千代姫参道です。 (14:45) |
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歩きやすい参道を降り、登山口に戻ります。差し引き15分の寄り道でした。 (14:50) |
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下山の報告に神社へ行きます。ここの地区名は「月」、神社は「槻(ツキ)神社」、、、謎ですね。 由緒記によると創建年代は不明ですが、900年頃の神名帳に神社名が記載されています。 江戸時代の社殿を大正4年に大改築。その後、何度も改築・改修され現在に及んでいます。 注連縄が本格的で立派です。今日は2時間20分しか歩いていません。 ちょっと物足りないので神社の北東側を探索してみましょう。 |
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東海岳行 |
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“老犬” | |
ウォーキングに出かけました。町内を進むと前から幼児達の明るい声。十字路で幼稚園の送迎バスが停まり、ママが迎えに来ています。そんな光景を見て道を渡ると左側の駐車場に茶色の犬が1匹。声のする方へトコトコ歩いていきます。首輪はあるけどリードがついていません。 まさか子供たちが襲われることはないだろう、、、見ると眼力は弱く、鼻上方の毛が薄い。中型の老犬です。でも歩き方はしっかりしています。、、、ん?私みたいだと思うと、駐車中の車に隠れました。次の瞬間、ヒュッと私の歩いて来た道に現れ、私をちらっと見ます。 10mほど離れていますが、私は少し気になりつつ歩き出しました。10歩くらい歩いて振り返ると何と距離を保ったまま付いて来るではありませんか。また歩いて振り返る。老犬は目を合わさないようにして付いて来る。ど〜ゆ〜こと? 私は信号のない車道を横断しました。 さすがに危険なので付いてくるのは諦めるだろう。気になるので振り返ると『え!』 渡り出しました。左右の確認はしない。車が来た。しかし、スピードを緩め、老犬が渡るまで停車。私たちの距離は5mに縮まっています。どうも歩く速さが増したようです。振り返ると『いない?』 驚いたことに私の右足元、並んで歩いている。私は結構速足ですが、老いたりといはいえさすが犬。すぐ追い抜かれ前をいきます。差はどんどん開き10mくらいになったとき、前から乗用車が、ゆっくり走ってきました。犬を見つけて直前で停車。犬は正面から右へ迂回しました。 運転のマダムが、窓を開け私に何か言っています。近づくと『犬はいますか?』『もういませんよ』 前を行く犬は速足で左折します。眼で後を追うと、すぐ右折し見えなくなりました。きっと何かの事情でリードが外れ、自由を得た犬は遠出して道に迷ったのでしょう。 飼い犬なので人懐っこく、声のする方へ行ったり、自分を注目してくれる私に近寄ってきたようです。犬は初め、『困ったことになったなあ』と悩み、たまたまいつもの散歩コースに出て自分の進む道を確信し、お家へ帰っていったと想像しました。 <井上陽水風に> 都会では道に迷う若者が増えている。テレビでは、空中分解するかと思われたグループが、『これからは何があっても、ただ前を見て進みたい』と語っていた。だけど問題は今日の寒さ、手袋を忘れたこと。好感度の高い女性タレントが、人の道を外し会見をした。 『今後は笑顔でお仕事させて頂けるように』と謝罪。だけど問題は今日の寒さ、手袋を忘れたこと。続けなくちゃ、ウォーキング。私も山で迷うので今日は手袋を忘れたけど、山行に地形図、コンパス、GPSは忘れないようにしなくっちゃ。 |