52  “うきさと村の祭り  2013年2月17日(日)

 「東海岳行」のファンの方から三重県松阪市のうきさと村のイベントをメールでお知らせいただきました。案内のチラシも添付され、本当にありがたいことで感謝申し上げます。それは「七草粥祭り」という村をあげての催しでタイムスケジュールは9時から14時までびっしりです。

 その中に「中本賢とドンキ小屋ウォーク」がありました。彼はメ〜テレのアウトドアの人気番組「Let's ドン・キホーテ」のメインキャストです。「東海岳行」でも何度か番組を参考にしています。「うきさと花見小屋」を訪ねたり、特番で紹介された南伊勢の海跡湖で「座佐の高」を辿りました。

 この祭りは行かねばなりません。チラシには映画「きいろいゾウ」のロケ地も散策するとなっています。映画はまだ見ていません。早速ひよこさんと木曽川キリオへ行きました。印象的なエピソードの積み重ねで心に残ります。(主演は宮崎あおい27歳163cm、向井理(オサム)31歳182cm)

<駐車場>{+}拡大・{-}縮小   大きい地図


駐車場→(2分)祭り会場→(25分)中世墓/蜂刺場面ロケ地→(15分)ドンキ花見小屋→(5分)ムコとツマの家ロケ地→(10分)祭り会場(ランチ)→(2分)駐車場
所要時間:1時間(休憩時間除く) ※赤線はGPS軌跡

 朝、7時前に家を出て松阪ICを降り、9時過ぎうきさと村に到着しました。会場近くの駐車場に停めれば気温は0℃。後部座席を見ると『いけない、ユニクロのダウンを家に置いてきた!』 登山用のフリースを着ているので何とかしのげるだろうとクールな外気に身をさらします。

 会場に着くとちょうど開会の挨拶が始まり、中本賢さんも何か話しています。私は話が耳に入りません。どうしてダウンジャケットを忘れたか理由を探して思考回路を頭の中で辿っていました。小屋ウォークは、9時半予定どおりスタート。参加者は、私よりも年長者の方が多く張り切っています。


<駐車場、右下へ降りると祭り会場>
  <ひよこさんと賢さん>
<ドンキ隊中本賢さんも挨拶>

 1km南へ緩い坂道を川沿いに歩くと最初の目的地「柚原中世墓」(ユノハラ)の入口。(右下写真) 橋を渡り民家の横からもう一つ橋を渡ります。写真右の竹林尾根に取りつきました。案内の方が『この竹林は、ツマの宮崎さんが蜂に刺されたシーンのロケ地です』


<ウォ−ク出発、年齢は高いぞ50人>
 
きいろいゾウ・ロケ地標識

 <中世墓入口>


 その日、宮崎あおいさんの『いた〜い!』という叫び声が村中に響いたそうです。村での撮影は昨年の4月5月でした。道は次第に山道となり、ギリギリ山腹道、心細いステップの急登でネエさま方から泣きが入ります。それでも何とか皆さんは中世墓に着きました。

 25m×10mの広さに二つの土盛りがあり、そこに三基の宝ぎょう印塔が現存。石塔の特徴や出土した骨壺から室町時代の豪族のお墓ではないかとされています。ここから帰る時が大変、急登は急降になり心細いステップに後ろ向きになり、中々降りられご婦人。渋滞になったのでここは山屋の出番。


<途中の竹林はツマが蜂に刺されたロケ地>
<石塔>
<柚原中世墓>

 『横向きで降りれば大丈夫ですよ』と言ってあげました。川沿いの道に出て、来た道を150m戻ると右に鶏小屋。左折して民家の庭に出て左の山道へ入りました。(下左と中)道なりに登ると樹林に囲まれた小広い場所。そこがドンキ隊が作った花見小屋です。(下右)東対面の山腹に咲く山櫻を眺めます。

 小屋は昨年7月の特番でドンキ隊が修復しました。賢さんが記念写真をねだられ気持ちよく応えています。私もお話ししました。『ドンキ隊の特番もうないのですか?』『高齢化が進みスタッフに定年になった人がいるのですよ』そうか定年の人達のアウトドア番組は地味そうだ。


<鶏小屋前から橋を渡る>

<山道を辿る>

<ドンキ花見小屋>

 再び川沿いの道を300m戻ると映画「きいろいゾウ」の核心のロケ地、古民家です。「きいろいゾウ」は、2006年発売の西加奈子によるロングセラー小説が原作。都会から田舎に引っ越してきた売れない小説家で介護施設職員の無辜歩(ムコ・アユム、通称・ムコ)と‥

 幼い頃、入院中に絵本「きいろいゾウ」を読み、動物や虫などの声が聞こえる感受性の強い妻利愛子(ツマリ・アイコ、通称・ツマ)。近所の一風変わった人たちと付き合いつつ穏やかに過ごす日々。しかし、ある日ムコに手紙が届き、二人の関係は大きく揺らぎ始める。

 ムコは背中に鳥の刺青をしていてツマはその理由を知らない。彼はそれにかかわる出来事に向き合うため東京へ向かう‥


 <壁にあった映画のシーン>
左の縁側に主演の二人が腰かけています。
 
<ポスター>

<古民家の縁側に座ってツマのつもり>


<ドンジャラの向こうの部屋に執筆の机>
 
<玄関の土間>

<二階に繕った蚊帳>

 映画を見ているから古民家のすべてに引き付けられます。『ムコが小説を作っていた机があるぞ』『食事していたテーブルだ』『ツマがムコの手を殴打した蛇口だ』二人で家の中を行ったり来たり。二階へ上がると破れ穴を繕った蚊帳に布団が敷かれている『ラブシーンはここで撮ったのか』

 祭り会場へ戻ると大勢の人が並んでいます。無料のジャンボ粥を待つ人です。最後尾に並んだら、いつ腹に納まるのか果てしない。私たちはジャズドリームで人気という「若鶏のから揚げ」や「松坂牛肉入りミンチカツ」「ぜんざい」「焼きそば」を購入して待つ人を横目に腹を膨らませます。


<大釜で粥を作る>

<祭りだ、ワッショイ>

<無料の粥に並ぶ人>

 CTVのクルーがいるので訪ねると中京テレビではなく三重のケーブルテレビです。ドンキ隊に出演していたアナウンサーがいたので『ドンキを放送したメ〜テレは来てないのですか』『来てないんです』と手を横に振ります。ダウンジャケットは、歩くと体が温まるので必要ありませんでした。

 「きいろいゾウ」のロケ地は、うきさと村だけではなく志摩市・南伊勢町など広いエリアに点在しています。詳しいロケ地MAPが発行されているので映画を見られた方のロケ地巡礼に参考になるでしょう。子役、濱田龍臣、本田望結、浅見姫香のとても達者で自然な演技に感心しました。

 古民家の庭にあった大きなソテツ、ツマの話し相手でしたが、今は元の南伊勢町の南勢庁舎に帰りました。(上左) それでは庭が寂しいので村が新しいソテツを植えましたが、まだ若々しい。(右)

 食事の場面が多かったのですが、その料理は多気町の「高校生レストラン:まごの店」が作りました。方言の指導は松坂市の72歳の池田さんですが、ムコさんが介護施設で車椅子を押すとき座っていた方です。


 次回の東海岳行は、先週野良人さんからお誘いを頂きました鳩吹山です。私の未踏ルートを中心に辿り、秘密の場所があるそうです。なんでしょ?

2013.02.17(日)23:35