岳行ノート
入笠山2 1955m/長野県富士見町

2022年6月26日(日)


野草の宝庫・入笠湿原



 入笠山は、14年前の夏に入笠湿原・大河原湿原と合わせて登山しています。6月中旬頃からのすずらんの見頃情報をチェックしていました。

 以前は、湿原近くまで車で上がることができました。現在は、車両規制が厳しく、山麓のスキー場からゴンドラ利用が一般的です。

 ゴンドラ山頂駅近くの入笠すずらん山野草公園も楽しみにしています。中央自動車道諏訪南ICで下り、国道20号線に移ります。


 「富士見パノラマリゾ-ト入口」の道路標識から右折し、2.3km走れば…

 教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド/長野県の山」です。参考書に「富士見パノラマリゾート」のお世話になりました。
駐車場
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大きい地図


富士見パノラマリゾ-ト場駐車場

ゴンドラ山頂駅

入笠湿原

花畑

入笠山

大阿原湿原

入笠湿原

入笠すずらん公園展望台

富士見パノラマリゾート場駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点
入笠湿原と花畑の■は鹿進入防止柵


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江南発:午前6時50分  曇り/27℃
駐車場:午前9時45分  曇り/23℃
高低差:221m(1734m→1955m)
往:1時間10分(ゴンドラ駅から山頂、小休止含)
還:3時間10分(ゴンドラ駅まで、ランチ除く)
所要時間:4時間20分


 チケット売場に歩き出すとバスが到着して目の前で団体が並ぶ。『!』 8分後、往復1800円で購入しました。
(10:00)


 ゴンドラは、1日券5000円のマウンテンバイクも乗ります。1780mから標高差730mのダウンヒルコースを走る走る。


 12分で山頂駅に到着。山麓23℃が、温度差-5度あり、じっとしてたら寒い。駅北の分岐で往きは、左折して湿原へ。
(10:35)

鹿の侵入防止柵を開閉すると雄大な入笠湿原1734m。春から秋にかけ様々な花が咲きます。
さて100万本の日本すずらんは、、、遅かった。残念ながら群生は見られません。
(10:40)

 でも頑張っている子達はまだまだいます。

 これからはアヤメが主役です。

 入笠湿原西口から山彦荘前を歩き、遊歩道に入ります。森に素晴らしいクリンソウの群生地。 


 そして花畑。防止柵から入るとレンゲツツジのお出迎え。途中の分岐から入笠山へ向かいます。
(11:05)


 防止柵を出ると登山道です。分岐は岩場コースを取り、20分登ると…


 入笠山1955m二等三角点。登山者50人以上が休憩中。奇跡の瞬間を撮影後、風が冷たく2枚着てランチします。
(11:45)~(12:15)

展望は360度ですが、遠望は富士山をはじめ残念賞。東の展望、左の八ヶ岳は雲に覆われています。
八ヶ岳右端でかろうじて頭を出す編笠山2523mと三ツ頭2580m。中央右奥:金峰山2595m。


 山頂南の道標「大阿原湿原→」から降ります。鞍部の佛平峠1850mで登り返し、笹分けの山腹道を進むと…

 首切清水。昔、高遠藩の金奉行がここで喉を潤そうと腹ばいになりました。後ろからつけてきた盗賊に首を切られた伝説の場所です。

 首切登山口はベンチの休憩所。後ろに気を付けて喉を潤し、道標「大阿原湿原→」から出発します。(12:40)


 入笠山は、登山者が多かったのですが、、1/10に減りました。ぬかるんだ道がありますが、起伏はありません。


 視界が開け、大阿原湿原(オオアハラ)の展望台デッキに着きました。いい所ですね。木道で、反時計回りしましょう。
(12:55)

南側は、針葉樹林の中を縫う木道を歩きます。湿原は、ほぼ見えません。
小沢がいくつも流れ、ミズゴケの泥炭が堆積した湿原に水を供給しています。


 北側では、湿原ら見られ気分が良い。1周1700mですが、撮影や寄り道で45分かかりました。
(13:40)


 首切登山口に戻り、帰りは車道を歩きます。入笠湿原西口山彦荘から湿原を抜け入笠すずらん公園へ。
(14:35)

すずらん公園(15:00) イチヨウラン/一葉蘭

愛蝶瞬間/サトキマダラヒカゲ×上下

入笠すずらん公園八ヶ岳展望台1740mが最下部です。
相変わらず八ヶ岳は雲をかぶったままですが、ニッコウキスゲが見頃です。

 展望台では、メタル・すずらんが撮影スポット。公園は40mの標高差があり、この後、ゴンドラ山頂駅に歩くのがきついのです。

 登りながらエッチラ足を運ぶと南東に我らが富士山。最後にいい気分になれました。
ゴンドラ山頂駅(15:25) 駐車場(15:50)


東海岳行

  “道との遭遇”
 CBCTV「歩道・車道バラエティ/道との遭遇」(火曜日23:56~MCミキ)は、4月から始まったのですが、ピンとくるものがあり1回目から見ています。予感は当たり、私が山行で出会った変わった道が度々、登場して懐かしくも嬉しくもあります。


オメガカーブ(下左) 山行や観光で利用する名阪国道は、奈良に入ると大周りしてΩ(オメガ)カーブを描きます。標高が500mから200m急激に下がる場所で安全な運転ができるようこの形になりました。

◆廃道 使われなくなった道。静岡の大崩海岸(下右)、1948年の台風で大崩落した旧石部トンネルが廃道として紹介されました。2年前の12月に訪問(大道草83)しています。

 

◆酷道 国道は最高峰の道です。ひどい状態の道を言います。国道157号線が本巣市から福井に向かう所に「危険 落ちたら死ぬ!!」の有名な看板が紹介されました。能郷白山温見峠登山口に走るとき、ビビります。

◆分断国道 国道152号線が浜松市から飯田市に向かう箇所が未開通です。県境の青崩峠が地盤が脆く、崩落するので50年間工事を断念してきました。しかし、技術の進化により、◎⇔□のトンネルが2025年開通します。(下右)

 

◆4時代トンネル
 静岡県藤枝市の宇津ノ谷峠には、明治・大正・昭和・平成のトンネルが通ります。(下左) 明治隧道は、徒歩のみ通行可能です。2017年3月東海岳行で辿りました。

◆廃道2 浜松市天竜区大嵐駅(オオゾレ)の駅前通りを進むと廃道にあたる「この先全面通行止めです。通り抜けできません」 道は自然と闘いながら維持していく、自然に負けた道路の行く末が廃道です。(下右)


 これまで放送された道は、
隧道・酷道・筋骨路地・未成道・坑道・暗渠道・分断国道・廃道等です。登山道・杣道はいつ紹介されるでしょうか。登山道は人が人のために作り、人が使う道です。しかし、自然に取り返されると廃道になります。

2022.07.02(土)21:55